「もうついていけない」修学旅行生宿泊で赤字に…2年前予約価格から約2千円コスト増 物価高で京都の旅館ホテルが採算取れない事態に
主要ホテルの平均客室単価は1万8199円
京都市内で、受け入れている旅館47軒の修学旅行生1人当たりの宿泊料金(2023年、1泊2食付き)は9223円で、収支を維持するには、厳しい状況だという。 一方、2023年の京都市内にある主要ホテルの平均客室単価は、京都市観光協会によると1万8199円で、修学旅行と一般客とで、大きな価格差が生じていることが分かる。 全国の旅館・ホテル業界組合を取りまとめる連合会は、2024年4月、盛山文部科学相に、宿泊施設への補助などを求める要望書を提出している。 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会・塚島宏明さんは「訪日外国人の急増によって(ホテルの価格が)どんどん上がってる中、そこに対応できないお客さま(修学旅行生)が地域によっては、非常に大きなボリュームだと理解いただく必要がある」と指摘する。 こういった現状を受け、実際に補助金を出した自治体もある。 岩手県では2023年度、修学旅行生などを受け入れる宿泊施設に、一般的な旅行費用との差額分として一人1泊当たり2000円を支給していた。しかし、2024年度は予算の都合上、補助金は行っていないという。 連合会の塚島さんは、「修学旅行の楽しい思い出が残っていただけるっていうのが、非常に我々サービス提供するものとしては、うれしく思います。少しずつ旅行代金の条件が引き上げられていくっていうことが、最も現実的だと思う」と、今後、補助金と共にホテルや旅館の価格も値上げしてくことが必要だと訴えている。 (「イット!」 6月27日放送より)
イット!