街を浸水被害から守る! 国内最大級の雨水貯留地下トンネルを公開
雨水を一時的にためて街を浸水から守る国内最大級の地下トンネルを東京都が公開しました。 近年、局地的な豪雨が多発し「都市型水害」が深刻化しています。東京都が進める対策について理解を深めてもらおうと、東京都下水道局は中野区から杉並区にかけてつながる浸水被害を防ぐためのトンネル「和田弥生幹線」を公開しました。 13階建てのビルに相当するという地下50メートルに位置する場所まで階段を降りていくと、目の前にトンネルにつながる通路が現れました。さらに通路に沿って歩くことおよそ1分、ついに和田弥生幹線にたどり着きました。トンネルは真っ暗でどのぐらい先まで続いているのか見えませんが、国内最大級の幹線だということもあって圧倒される迫力です。 2007年に建設された和田弥生幹線は直径8.5メートル・全長2.2キロで、雨水を一時的に最大15万立方メートル=25メートルプールおよそ500杯分をためることができます。2009年10月に都内各地でおよそ200ミリの豪雨を記録した台風18号の際には、このトンネルで7万立方メートルもの雨水をため、周辺地域の浸水被害を「ゼロ」に防いだということです。また、2019年の台風19号の際も満水まで雨水をためるなど、浸水被害の軽減に大きな効果を発揮しました。公開された現場には、2009年10月に7万立方メートルもの水がたまった時のラインが示され、うっすらと跡が残っていました。 東京都は今後もこうした雨水貯留施設を整備し、浸水被害の軽減を強化していく方針です。