「忘れてはならない日」再発防止誓う千葉県八街市の北村新司市長 児童死傷事故3年
千葉県八街市で飲酒運転の大型トラックが下校中の市立朝陽小学校の児童の列に突っ込み2人が死亡、3人が大けがを負った事故から28日で3年となった。事故現場では悲しみを胸に近隣住民らが足を運び、犠牲者への冥福を祈った。市役所では発生時刻に合わせて北村新司市長らが黙禱(もくとう)をささげた。 降りしきる雨の中、現場には多くの花やジュース、菓子などが手向けられた。訪れた人は静かに手を合わせた。 市役所では事故発生の午後3時25分ごろ、北村市長や市幹部らが現場の方向を向いて黙禱をささげた。北村市長は「決して忘れてはいけない日だ。通学路の道路整備をさらに進めるとともに、飲酒運転をなくすようさらなる努力をしていく」と強調した。 市によると、朝陽小では校長が児童らに「自分の安全を守ることが周りの安全を守ることにつながる」と、交通ルール順守の大切さを訴えるとともに、犠牲者に哀悼の意をささげた。 県内各市町村の教育委員会などが令和3年に実施した通学路の一斉点検で、八街市は危険箇所が150カ所あると指摘されていた。市によると、昨年は通行を妨げていた植木の伐採を行うなどして、これまでに計141カ所で対応を終えた。 県警はこの日、県内各地の小学校の通学路で、署員による登下校中の児童の見守り活動を実施したほか、交通違反の取り締まりも強化した。(松崎翼)