「入館料を決めるのはあなた」…タダでもいいの? 水族館がこの試みを始めた切実なワケ 静岡市
施設側に届いた厳しい声。来館者の“期待”に応えるためには何が必要なのか? 来館者が“納得”する価格はどの程度なのか? そこでひらめいたのが、今回の「ポストプライシング」という企画でした。有料施設にも関わらず始まった、一風変わった取り組み。狙い通り、客からの注目を集めたようです。 静岡市内30代:「テレビで見たけど、すごいと思って、じゃあ一回行ってみようと思った」 愛知県民:「きょうは愛知県から」 Q.このために静岡に来た? A.「そうです。平日じゃないと、(ポストプライシングが)やっていないっていうから」 取材したこの日は、子ども連れの家族を中心に多くの客足が…。去年冬の平日と比べて、来館者数はおよそ4倍となったそうです。 子どもたち 「おさかないた」 「のりたい」 「ごめんね」 訪れた子供たちも大満足の様子。水族館の出口にはこんなものも…。
スマートアクアリウム静岡飼育課 小坂直也課長 Q.これは? A.「館内を見ていただいた後に、皆さんがどう感じたかを知るために作ったシールアンケート」 Q.(価値が)高いとやや高いが大半を占めていますね A.「非常にありがたい。我々からしてもかなりドキドキする内容。右側(価値が低い評価)が多かったらどうしようかと思うが…」
来館者の『本音』は
訪れたお客さんからは高評価を得られているこちらの水族館。この日は午前中だけで100人を超える来館者があったと言います。一方で、やはり気になるのは、お客さんが“いくら払うのか”です。お客さんの“本音”を聞きました。 静岡市80代:「500円支払おうと思っていたけど、これ(ノベルティ)をもらえるっていうから、1000円に した」 愛知県:「1000円ずつ。払いやすい金額ということもあったが、初めてこういうところに来て、デパートあるのも楽しいなと思って」 静岡市30代:「1000円でおつりが来たら嬉しいなと思って900円。1400円だと市内からこう身近に来られるという金額ではないのかなと思った。1000円だったら来られるかなと思った」 取材時に多かったのは1000円ほど。多くのお客さんの“評価”は、施設側が設定している1400円に届きませんでした。来館者からは寄せられたシビアな意見。担当者は現状を受け入れて今後に繋げたいと話します。