『SHOGUN』快挙の真田広之 ‘26年続編予定のTBS『VIVANT』が熱烈オファーの現実味
米国で活動する俳優の真田広之が9月15日(日本時間16日)、『第76回エミー賞』で日本人俳優として初めて主演男優賞に輝いた。 【貴重なオフショット!】公園の遊具にぶら下がり"の~んびり" 完全オフの堺雅人の姿が…! 日本の戦国時代を描いた米配信ドラマ『SHOGUN 将軍』で戴冠。同ドラマはほかにも連続ドラマ部門作品賞をはじめ18冠を獲得した。 SHOGUNはジェームズ・クラベル氏のベストセラー小説が原作。関ヶ原の戦い前夜の日本を舞台に、徳川家康がモデルの武将・吉井虎永を真田が演じ、プロデューサーも務めた。 ◆’05年公開の映画『亡国のイージス』が最後 戦国時代を丹念に描き、セリフは大半が日本語。字幕を嫌う米国人がこぞって称賛し、日本の時代劇に歴史的な1ページを加えたと言っていい。 真田はスピーチで 「これまで時代劇を継承して支えてくださった全ての方々、監督や諸先生方に心より御礼申し上げます。あなた方から受け継いだ情熱と夢は、海を渡り、国境を越えました」 と喜びを爆発させた。 こうなると、日本でもその勇姿を拝みたいところだが、真田は’03年の映画『ラストサムライ』(主演トム・クルーズ)を機にハリウッドに本格進出。20年近く米国で生活し、日本の映像作品では’05年公開の映画『亡国のイージス』以来、俳優として出演していない(’12年『天地明察』はナレーションのみ)。 「簡潔に言えば、日本の撮影スタイルよりもハリウッドの撮影スタイルのほうが自分に合っていると感じたそうです。近年は幾分マシになりましたが、日本の撮影スタイルは監督やプロデューサーを頂点としたピラミッドで、下のスタッフはその指示に従うだけ。ハリウッドではスタッフひとりひとりに発言権があり、チームでより良い作品を作ろうとする。カットがかかると、最近入ったばかりの若手スタッフからも『ヒロ(真田の愛称)、ベリークール!』という声が飛ぶ。日本では考えられません。そうした風土に感銘を受けたようです」(映画関係者) そんな真田に対し熱視線を注ぐのが、堺雅人主演のTBS日曜劇場『VIVANT』の福澤克雄監督だ。 同ドラマは’23年7月クールで放送され、役所広司や阿部寛、二階堂ふみ、松坂桃李、「嵐」二宮和也ら主演級キャストを揃え、モンゴルで長期ロケも敢行。ハリウッド顔負けの製作費で、福澤監督はのちに 「大赤字です」 と頭をかいたが、すでに続編は’26年7月クールで“内定”しているという。 「VIVANTは3部作で構想されています。実は1作目が終わる前から次作のキャスティングはスタートしており、役所さんや阿部さんを起用した手前、さらなる大物のサプライズ出演が求められていました。そこで白羽の矢を立てたのが、真田さん。その時は福澤監督が直接連絡して“感触”を探ったそうですが、丁重に断られてしまったそうです」 とはドラマ関係者。 ◆“日本発”で世界に通用するものを ただ、可能性がゼロになったわけではない。福田氏も真田も日本から世界へ作品を届けようとする気持ちは同じだ。事実、真田は授賞式後のインタビューで次のように語っている。 「次世代の俳優や制作陣に大きな意味をもたらしてくれると信じています。日本発でも、世界に通用するものを作っていくという、一つの布石になればという気持ちです」 SHOGUNの続編製作が確定的となるなか、真田はいち俳優、いちプロデューサーという立場だけでなく、日本発コンテンツの“伝道師”の役割も担う。 前出のドラマ関係者は 「1年前には断られてしまいましたが、福澤監督は諦めていないそうです。SHOGUNが快挙を達成したことで、風向きは変わってきた。真田さんに心境の変化があってもおかしくありません。根気よく口説くつもりのようです」 と明かす。 そこでTBSに『VIVANT』の続編決定や真田への出演オファーについて質問状を送ったが、期限までに回答は得られなかった。 “世界のSANADA”が日本のテレビドラマで見られる日はやって来るのか――。
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