自民党が衆院選公約を発表(全文)第1の柱、北朝鮮の脅威から国民を守り抜く
自民党は2日、10月10日公示の衆院選に向けた公約を発表した。午後5時から党本部で会見を行った。 ※一部、判別できない箇所がございますことをご了承ください。
政権公約2017について 6本の柱について説明
司会:それでは政権公約2017について説明をさせていただきたいと思います。まず政調会長のほうからよろしくお願いいたします。 岸田:まず、大変お忙しい中、お集まりをいただきましたこと、心から厚く御礼申し上げます。これより自民党、衆議院政権公約2017について説明をさせていただきたいと思います。 まずはお手元に配布させていただいております資料を見ていただきたいと思います。今回の政権公約のコンセプトは、未来に責任を持つ確かな政策で、さらなるステージへ、とさせていただいております。この5年間、名目GDPは50兆円増え、過去最高になっています。また、雇用情勢、賃金も着実に改善しており、いよいよ最大の壁であります少子高齢化に立ち向かう段階に差し掛かっています。責任政党として目の前にある北朝鮮の脅威、少子高齢化という2つの国難を着実に乗り越え、そして今後も確かな政策を進めていくという決意を込めてこの公約を作成いたしました。 公約の構成、お手元の資料を見ていただければ分かりますが、2部構成となっております。総裁のあいさつに続く第1部は、特出しすべき政策を列挙しております。第2部は、いわゆる政策バンクとして、各部会からの幅広い政策をテーマごとにグルーピングしたものとなっております。ここでは時間の都合上、この第1部のみについて説明をさせていただきたいと思います。 第1部の特出しすべき政策は6本の柱を考えております。まず1番目ですが、北朝鮮の脅威から国民を守り抜きます、というタイトルで北朝鮮問題を掲げました。わが国の上空を通過する弾道ミサイルの相次ぐ発射や、核実験の強行など、北朝鮮の脅威が目の前に迫っており、意味ある対話のための圧力を強め、強い外交力で断固、国民を守り抜くこと。これを明記いたしました。 2番目としまして、アベノミクスの加速で景気回復、デフレ脱却を実現します、こういったタイトルを掲げています。アベノミクスを掲げた次第であります。再び政権を担当して5年間、経済を最優先でアベノミクスを全力で推進してきたこの実績をまず示しつつ、この流れをさらに確かなものにするため、生産性革命と人づくり革命、この2つの大改革を断行することで力強い消費を実現し、経済の好循環を完遂していくこと、これを明記いたしました。 3番目ですが、劇的な生産性の向上で国民の所得を増やします、というタイトルで生産性革命を掲げました。ロボットやIoT、AIといった最先端のイノベーションによって劇的に生産性を向上させることで国民の所得を増やしていくこと、これを明記いたしました。 4番目ですが、未来を担う子供たちに保育、教育の無償化を実現いたします、というタイトルで、人づくり革命、これを掲げました。日本をさらに前に進める大きな壁となっているのが少子高齢化です。このため国民の多くが不安に感じている子育て、介護の問題を解決するために政策資源をそこに大胆かつ集中的に投入をし、全世代型社会保障を目指すこと、これを明記いたしました。また、これらの施策を実施するために、消費税率10%時の増収分の使い道を変える、このことについても明記をいたしました。 5番目ですが、地方創生で活力ある元気な地方をつくります、というタイトルで地方創生を掲げました。地域未来投資をはじめ、地域が自主的に取り組む政策を応援するために必要な施策を総合的に実施していく、こういったことを明記いたしました。また、震災復興や災害に強いまちづくりも明記いたしました。 そして最後に、国民の幅広い理解を得て憲法改正を目指す、として憲法改正を目指すことを掲げました。現在、党の憲法改正推進本部で議論されている緊急事態対応、自衛隊の明記、そして参議院の合区解消、教育の無償化・充実強化など4項目を中心に、党内外の十分な議論を踏まえ、憲法改正を目指すこと、これを明記いたしました。 以上が第1部の概要ですが、先月25日、安倍総理が衆議院解散を表明して以来、この1週間で目まぐるしく政党の枠組みが変化しており、対決すべき野党はいまだ姿が見えておりません。こうした中にありまして、朝鮮半島の緊張感、刻々と高まっています。年々加速する少子高齢化への対応、これも待ったなしであります。この難局を乗り越えるに当たり、誰にそのかじ取りを委ねるのか、誰に自分の安全と暮らしを託すのか。その政権選択をしていただくのが今回の総選挙であり、国民に選択肢を示すのが政党の務めであると、このように考えております。自民党らしい真面目で責任と実効性のある公約を掲げ、国民の信任をいただきたいと考えております。冒頭、私からの説明は以上です。どうぞよろしくお願いいたします。 (完)