帰阪した岡田監督。2年連続の日本一を目指す戦いが待っている

ようやく秋らしい気候になってきた。朝夕はちょっぴり肌寒く、半袖の外出はやめておこうかな？！と悩む。 食欲の秋、芸術の秋、読書の秋、スポーツの秋、そしてトラ番記者にとっては、最も歓迎しなかった〝監督交代の秋〟－。 勘違いしないでくださいな。新監督がやってくることが嫌なわけではない。ただ、阪神の監督が交代するということは、一国の総理大臣の交代と同じぐらい、関西方面では大ニュース。近所の居酒屋で、石破首相の話は出たことがないが、岡田監督の去就は、ずっと以前から話題の〝メインディッシュ〟だった。世間の注目度は異様に高い。 よって、そんな期待に応えるため、トラ番記者は総動員で働きまくっている。まさに現在進行形。全員が、当分、メチャクチャ忙しい。 忙しさを倍化させるのは、タイガースが日本一への道を同時進行形で歩んでいるから。岡田監督の下、2年連続の日本シリーズ制覇へ、こちらの期待値もMAX。来季の取材を進めつつ、今季の取材をしなければいけない。これって、本当に厄介だ。 16年前。第1次政権時の岡田彰布監督は2008年10月10日、巨人の優勝が決まるとその翌日、横浜スタジアムでの試合前に選手を集めて「辞める」と宣言した。4月末から9月末まで、すべての月末を首位で走り抜けたのに、10月10日に2位が決まる。大逆転V逸の責任を取ったのだ。 トラ番記者は突如として〝監督交代の秋〟を味わうハメに。クライマックスシリーズ（CS）の戦いが残っているから、岡田阪神の日本一への挑戦と並行して、次期政権の取材がスタートした。 ハマスタの衝撃から一夜が明けた10月12日。ペナントレースの最終戦は現在のほっともっとスタジアムだった。「虎ソナ」は、次期監督最有力候補への直撃取材を厳命された。 解説者だった真弓明信氏が球場到着。ビタッと横にくっついて「次期監督のお話は来てますか？」と問う。「就任要請はきてるで」と答えるはずもないのだが。 他社の記者もやってきて、猛烈取材の輪ができあがった。ちょうど、その時、食事会場へ向かう岡田監督がやってきたのだ。ジロッとこちらを眺めている。