<Re:ゼロ>怒涛の大罪司教登場でシリアス展開の中、温かなガーフィールとミミが癒しに 「幸せになってほしいよ」の声も
TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活 3rd season』(毎週水曜夜23:30ほか、TOKYO MX・AT-Xほか全国21局で放送/ABEMA・dアニメストア・ディズニープラス・FOD・Hulu・Leminoほかで配信)の第53話が10月16日に放送された。水門都市プリステラに続々と襲来し始める魔女教大罪司教たち。街全体が不穏な空気に包まれる中、ガーフィールとミミの温かなやりとりが視聴者の癒しとなった。(※以下、ネタバレを含みます) 【写真】「ごめんなさいかしらエミリア…スバル…」目に涙を浮かべるベアトリス(CV:新井里美) ■「Re:ゼロから始める異世界生活」 「Re:ゼロから始める異世界生活」は、2012年4月からWeb小説投稿サイト「小説家になろう」で連載が始まり、2014年1月からMF文庫J(KADOKAWA)で刊行されている長月達平による小説を原作としたアニメ。突如異世界に召喚された主人公のナツキ・スバルが、死ぬと時間が巻き戻る“死に戻り”の力を駆使して、大切な人々を守るために過酷な運命に立ち向かっていくダークファンタジーだ。 これまでに、第1期(全25話)が2016年4月から9月、第2期の前半(全13話)が2020年7月から9月、後半(全12話)が2021年1月から3月にかけて放送されたほか、OVA2作品が劇場公開された。 2024年10月2日から始まった第3期は、「聖域」の解放から1年が過ぎ、平穏な日々を送るスバルたちのもとに王選候補者の一人アナスタシアから水門都市プリステラへの招待状が届くところから始まる。アニメーション制作はWHITE FOXが担当。監督を「トラペジウム」などの篠原正寛、シリーズ構成を「Free!」「はたらく魔王様!」などの横谷昌宏が務める。 ■レグルスが第2期以来の登場、一方的な主張は相変わらず健在 シリウス(CV:安済知佳)の凶行を止めるため、エミリア(CV:高橋李依)、ベアトリス(CV:新井里美)と刻限塔に向かったスバル(CV:小林裕介)。しかし、シリウスはエミリアを見た途端に憤怒をあらわにし、火を放つ。絶体絶命の中、エミリアを炎から救ったのは魔女教大罪司教『強欲』担当レグルス・コルニアス(CV:石田彰)だった。レグルスは気を失ったエミリアを抱き抱え、彼女を「僕の七十九番目の妻にする」と話す。 レグルスの初登場はTVアニメ2nd seasonの第1話。白鯨討伐後、竜車で王都に向かうレム(CV:水瀬いのり)やクルシュ(CV:井口裕香)たちを襲撃し、一瞬にしてクルシュの片腕を吹き飛ばした。 さらには『聖域』の試練でエミリアが見た過去にも登場し、エミリアの育ての母であるフォルトナ(CV:戸松遥)やジュース(CV:松岡禎丞)と対峙している。その際、自身のうちで完結した理屈を一方的に主張し、フォルトナたちを引かせていたレグルス。 今回もスバルに対して「君、礼儀ってものがわかってないんじゃないの?」と独自の理論を一方的に展開しながら詰めており、その自己中心的な振る舞いは相変わらず健在だった。同じ魔女教大罪司教といっても、シリウスとも仲間というわけではないようで、エミリアを焼き尽くそうとする彼女と激しく言い争う。スバルはベアトリスとのオリジナル魔法『E・M・M』そして『インビジブル・プロヴィデンス』でレグルスからエミリアを取り返そうとするが、あと一歩が及ばず。最終的にはレグルスが蹴り飛ばした”小石”ほんの一つに脚を弾かれてしまう。治癒に追われるベアトリスの目の前で、エミリアは連れ去られてしまった。 ■大罪司教カペラが初登場! 悠木碧の演技が話題に 一方、ミューズ商会へと向かうオットー(CV:天崎滉平)の目の前で、警備員が何者かに捻り潰されてしまう。その凶行は魔女教大罪司教『暴食』担当ライ・バテンカイトス(CV:河西健吾)の仕業だった。 ライといえば、レグルスとともにレムやクルシュを襲撃。他者の『記憶』と『名前』を喰う権能のせいで、クルシュは自身の記憶を喪失。レムは世界からその存在を忘れられてしまっている。 そんなライのほか、今話、魔女教大罪司教『色欲』担当カペラ・エメラダ・ルグニカ(CV:悠木碧)まで、放送を通じてプリステラへ声を響かせた。「クズ肉の皆さ~ん。聞こえていやがりますかー?」「跪いてひれ伏して糞尿垂らして惨めったらしく泣き喚け、クズ肉共!」と住民たちをあざ笑うカペラ。 演じるのは、『魔法少女まどか☆マギカ』の鹿目まどか役や、『薬屋のひとりごと』の猫猫役など人気作品のキャラクターに数多く息を吹き込み、演じる役ごとに声色を巧みに使い分ける悠木碧だ。今回もわずかな出演ながら強烈なインパクトを残し、原作ファンからも「カペラ(悠木碧)の演技がさすがすぎる」「さすが悠木碧 ひれ伏した」と大絶賛だった。 ■第53話で唯一の癒しとなったガーフィールとミミのやりとり 魔女教大罪司教が続々と登場し、絶望的な状況の中、視聴者に束の間の癒しを与えたのがガーフィール(CV:岡本信彦)とミミ(CV:藤井ゆきよ)のやりとりだ。第51話で助けた少年・フレド(CV:本村玲奈)を家まで送り届けた先で、幼い頃に生き別れた母親のリーシアに瓜二つの女性と出会ったガーフィール。しかし彼女はリアラと呼ばれており、ガーフィールを見ても何の反応も示さなかった。 リアラの夫によると、出会った時、彼女は嵐で崩れた土砂に生き埋めになっていたという。事故のせいか記憶を失っており、分かったのは着衣についていたとれかけの名札から「リ」で始まる名前だということ。夜に咲く花からリアラと呼ばれるようになった彼女は自分を助けてくれた夫と結婚し、二児の母となった。 ずっと会いたかった自分の母と再会できたはずなのに、その事実を本人に伝えなかったガーフィール。伝えたところで、彼女は何も覚えていない。その複雑な感情に寄り添うのが、ミミだ。事情を察したミミはガーフィールの頭を撫で、「惚れた女のムネで男は泣いてもいー! お嬢が言ってた!」「ダイジョブー! ガーフが惚れてなくてもミミが惚れてるから!」と胸を貸したミミ。その大きな懐を借りて、ガーフィールは母親への思いを吐き出しながら声を上げて泣く。いつもはガーフィールよりも小さなミミが大きく見えた瞬間だった。 シリアスな展開の中でも胸が温かくなるような二人のやりとりに、視聴者からは「泣いているガーフを撫でるミミ優しい」「ミミの胸で号泣する彼にこちらも涙腺崩壊」「ミミが思ってる以上にいい女だった」「ガーフ...幸せになって欲しいよ」という声が上がっている。 ※天崎滉平の“崎”は、正しくは「タツサキ」。 ■文/苫とり子