土砂崩れで被災した住民が民宿に二次避難 復旧作業も進む 滋賀県米原市
滋賀県米原市で起きた土砂崩れの影響で、被災した住民などが、3日、近くの民宿に二次避難しました。 【記者リポート】「発生から3日目となりましたが、現場には土砂が残っていて、撤去作業が続けられています」 2日の雨からうって変わって、梅雨の晴れ間となった3日、米原市は最高気温30度を超える暑さとなりました。 土砂崩れで被害を受けた住宅では、家の片付けに追われる人たちの姿が見られました。 【被害を受けた住民男性】「(復旧のめどは?)想像つかないですけど、砂利、土砂がどかないことにはちょっと手が付けられない、できるところからやっているが」
■2次避難した住民は
こうしたなか、土砂崩れで被災した一部の住民が3日朝、これまで避難していた小学校の体育館から近くの民宿へ二次避難しました。 【避難した男性】「息苦しい…」 おとといの土砂崩れで、伊吹地区では合わせて23人が避難していて、このうち11人が民宿2軒に二次避難したということです。 【2次避難した女性】(Q体育館よりゆっくり出来る?)「そりゃそうですよね、これだけの部屋なら。ぜいたくを言えばキリないから。テレビもあるし」 【2次避難した男性】「(帰宅するのは)、1日でも早い方がいい、明日にでも」 伊吹地区には3日も「緊急安全確保」が出されていて、解除の見通しが立たないことから民宿に泊まる費用は市が負担します。 【米原市・平尾道雄市長】「限定的な場所での避難だが、幸い、近くに民宿業をやっている人が近くにいたので」「よかったなと思う」「こういう場所(2次避難先)は当たり前の時代になったし、提供したい」 一方、市は3日から罹災証明の発行に向けて被災した住宅の調査を行っていて、4日以降も状況に応じて、対応していくとしています。
■二次避難先での注意点とは
避難所での生活が長くなると、被災者の心と体の負担は大きくなり、維持費が必要になってきます。 関西テレビnewsランナーに出演したジャーナリスト・鈴木哲夫さんは次のように語りました。 「被災者の方は、家が壊れたとか物理的なものだけではなくて、精神的なものが多いんですよね。小学校の体育館より民宿でゆっくりしてもらうのも大事です。できる限り、その地域の人たちが一緒に二次避難できればいいけれど、こういう災害の時は精神的なコミュニティも大事です」 「一次避難先では、隣近所の人たちと一緒に我慢してるから救われるんだけど、二次避難先になってバラバラになると、能登半島地震では、二次避難の被災者が関連死してるんです。二次避難もできる限り同じ地域が、グループで同じ場所に避難できるようにケアが必要かなと思います」
関西テレビ