コガネノソラ

今週は牝馬3冠の最終戦、秋華賞が京都競馬場で行われる。「俺のチェックポイント」2日目は東京サンスポの山口遥暉記者が、コガネノソラに注目した。7月に年長馬相手のクイーンSを優勝。そこからのぶっつけになるが、体調面はどうなのか。本番への見通しは。菊沢調教師に聞いた。 ◇ 初対決となった古馬をものともせず、クイーンSで重賞初制覇を決めたコガネノソラ。3歳でここを制した馬からは、2011年アヴェンチュラ（1着）、10年アプリコットフィズ（3着）が本番でも存在感を放っている。コガネノソラも春のクラシックを分けあった2強にひと泡吹かせるだけの力を持っているはず…。まずは状態面を確認するべく、菊沢調教師に話を聞いた。 「先週に追ったあともダメージなく、順調にきています。やれることはしっかりやれています。（精神面も）ちょうどいい感じです」 どんよりとした空模様とは対照的にトレーナーの表情は晴れやかだった。この日はダートコースを半周してから、Wコースへ。4ハロン65秒7－15秒7と軽めの運動ではあったが、収まりの利いた走りはメンタル面の充実を伝えていた。5日にWコースで6ハロン82秒5－11秒3としっかり追われたことで、また一段上昇してきた印象だ。 今回は初挑戦の京都内回り2000メートルがポイントとなるが、「引っ掛かることが全然なく、自由自在に乗りやすい馬。先週の京都は馬場が良かったけど、上がりが速くなる感じではないし、距離も合っています」とトレーナー。父ゴールドシップ譲りの長くいい脚が発揮できる条件設定に、ひそかに自信をのぞかせていた。 指揮官は前走・クイーンSの勝ちっぷりも高く評価している。「洋芝は合うかなと思っていました。ただ1コーナーから外めを回らされて正直しんどいな、と思っていました。それでも勝ち切るあたり大したものです」。豪快に笑いながら、能力を再認識した一戦を振り返ってくれた。春先は抜け出してから気を抜くようなそぶりを見せていたが、「そこもよくなってきていますね」と成長ぶりにも目を細める。 「オークスの上位馬は強いと思いますけど、胸を借りるつもりで挑みます」と最後の1冠に全力投球の構え。最終判断はまだ先だが、楽しみが広がる取材となった。（山口遥暉）