【ROAD TO UFC】原口伸が元UFC戦士ロン・チューに最終回一本負けで契約権獲得ならず
2024年2月3日(日本時間4日)、米国ラスベガスのUFC APEXにて『UFC Fight Night: Dolidze vs. Imavov』に続き、『ROAD TO UFC Season 2』の決勝戦が行われた。 【写真】文字通りすべてを出し尽くした原口、最後は座ったままチョークを極められた 優勝者がUFCとの契約を勝ち獲るトーナメントのライト級決勝戦。 ▼ライト級(70.3kg以下)決勝 5分3R 〇ロン・チュー(中国)156lbs/70.76kg [3R 3分06秒 リアネイキドチョーク] ×原口 伸(日本/BRAVE GYM)155.5lbs/70.53kg レスリングベースでGRACHAN王者の原口は、MMA7戦無敗。2023年2月に元UFCの小谷直之を1R パウンドアウトすると、RTUライト級トーナメント枠に出場を決めた。UFCとの契約を果たせば1階級下のフェザー級での参戦を目指す。 原口は、2023年5月の1回戦でウィンドリ・パティリマを2R TKOに下すと、準決勝で体重超過のバテボラティ・バハテボラの代役として参戦したAFC王者パク・ジェヒョンと急遽、対戦。体格差、リーチでも10cm差があるジェヒョンを相手に、15分にわたるMMAレスリングを挑み、判定3-0で勝利した。 対するロン・チューは24勝5敗の元UFCファイター。20歳で参戦した最初のUFCではカズラ・バルガスに判定負け後、ブランドン・ジェンキンスを3R TKOで五分に戻すも、2022年2月のイグナシオ・バハモンデス戦でブラボーチョークを極められ、リリースとなった。 UFC再挑戦を目指し、UAEウォリアーズでTKO勝ちすると、RTUでは1回戦でホン・ソンチャンを1R TKO。準決勝でキム・サンウクを右カーフから右オーバーハンドで崩すと、サンウクのシングルレッグ狙いもことごとく切って、右アッパー、ボディ打ちも効かせて判定3-0で勝利。決勝進出を決めている。 1R、向かい合うと大きさの違いが目立つ両者。サウスポーに構える原口はいきなりダブルレッグから金網までドライブも、身体の大きなロン・チューは切る。再びトライしてシングルレッグを持ち上げてヒザを突かせた原口。片ヒザ立ちのロン・チューのバックからヒザを突く原口に、金網使い立つロン・チュー。下組みに変える原口を切る。 スタンド。原口の入りにヒザを突くロン・チュー。危うくかわした原口はマット中央でテイクダウン! しかしロン・チューも金網まで這って立ち上がる。 左オーバーハンドの原口に、ワンツー右を当てるロン・チュー! しかし、原口はダブルレッグから持ち上げてテイクダウン! 背中を着かせてパウンド。がぶりは頭を抜くロン・チューは離れる。 スタンド。スイッチを見せるロン・チュー。喧嘩四つで前手争いから3度の組みを剥がすロンチュー。ホーン。打撃はロン・チュー。テイクダウンからのパウンドがより必要な原口のラウンドに。 2R、シングルレッグ狙いから離れ際にバックフィストを見せる原口。切ったロン・チューは右ミドルハイ! 胸に受けた原口はシングルレッグを左ヒザに乗せて右は腰を抱いて、左手で細かい;パウンド! ロンチューは左腕を入れて正対して突き放す。 スタンド、右ミドルハイのロン・チュー。原口の入りに右ヒザ! しかし原口も左ハイをガード上に返す。ワンツーを被弾する原口。鼻から出血する。左前手を出して圧力をかけるロン・チュー。遠間からテイクダウン狙いで飛び込む原口だが切られる。 ワンツーの右、左ジャブをもらう原口だが、ステップを踏んでタックルをフェイントに左を狙うもホーン。削られた原口が一瞬、両ヒザに手を置く。 3R、いきなり跳びヒザで走ったロン・チュー。そこにシングルレッグの原口を切るロン・チュー。打ち合いのなかで組みのチャンスをうかがう原口。左前足をつかんだ原口だが、足を抜いたロン・チュー。原口の置き上がりが遅くなる。 スタンド。ロン・チューのワンツーからさらに右を被弾する原口。右を受けてマウスピースが飛んだ原口。ハーブ・ディーンレフェリーはいったん止めてマウスピースを着けさせるが、ここで原口は片ヒザ立ちで立ち上がれず。試合を止められてもおかしくないが、立ち上がった原口。 スタンド再開。シングルレッグの原口は片足にしがみつくが、立ったまま鉄槌のロン・チューはパウンド連打! さらにバックに回るロンチューがニアマウント。座ったままの原口にリアネイキドチョークで絞めて、タップを奪った。 ロン・チューは「UFCに戻ってきた。厳しい道のりだと分かっていたけど、このチャンスを逃せば次は無いと思ってやってきた。UFC PI上海とエンボーファイトクラブに感謝している。原口はタフな選手。また活躍が見れると確信している」と語った。