公表されている平均年収の不思議。私は30歳の会社員ですが周りで誰も平均年収を超えていません。中央値の違いとは?
平均値でだけでなく中央値も参考にする
年収を調べる際は年収の平均値だけではなく、中央値も参考にするとよいでしょう。平均値と中央値には、以下のような違いがあります。 ・平均値:すべての数値を足してすべての個数で割って出る数値 ・中央値:小さい数値から大きい数値を順番に並べてちょうど真ん中に位置する数値 中央値の場合は平均値と比べて外れ値(極端にずれている数値)の影響を受けづらいため、より正確な数値を調べることができます。例えば、以下の年収の異なる5人のケースで考えてみましょう。 ・1人目=200万円 ・2人目=300万円 ・3人目=400万円 ・4人目=500万円 ・5人目=2000万円 この場合、平均値は680万円で中央値は400万円です。平均値の場合は2000万円という外れ値を含んで計算しているため、数値が高く出ています。一方で、中央値の場合は外れ値の影響が少なく、実態に近い年収額となっています。
平均年収は一部の高所得者層や年齢・性別・職業などに左右される
国が公表している平均年収には一部の高所得者層の年収が含まれており、実際よりも高くなる可能性があります。また、年齢や性別、職業などによっても年収はさまざまであるため、平均年収=一般的な年収とは一概には言えません。 完全に正しい数値ではありませんが、年収を調べる際は平均値だけでなく、外れ値の影響を受けづらい中央値も同時に確認するとより実態に近い年収を確認できるでしょう。 出典 国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-(15、170ページ) 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部