<矢野聖人>「キングオージャー」今だから話せる裏話 ラクレスの本心知ったタイミング 13年ぶり写真集はこだわり満載
◇キングオージャーロスのファンへ
王様たちが戦士となって、“チキュー”を脅かす敵と戦う姿を描いた「キングオージャー」。矢野さんが演じたのはラクレス。序盤は“邪知暴虐の王”として王様たちの前にたちはだかるも、終盤になってそれは真の敵・宇蟲王ダグデドを欺くための芝居だったことが明らかになった。第41話「宇宙を救う時」でのダグデドへの“反逆”は話題となったが、ラクレスの本心や行動の思惑をいつから知っていたのだろうか。
「クランクインする前に、宇蟲王の存在や自国にそのスパイがいることは聞いていました。ただその段階では、ラクレスが“一時退場”することまでは知らなかったです。その後、一回退くのを聞いたタイミングで、どうラクレスが復活するのかも聞いていました」
終盤までの展開を知っていることは、王様キャストの6人にも伏せていたという。
「自分で抱えているもどかしさより、何か聞かれても答えられないもどかしさはありました……(笑い)。いろいろと聞かれるので『知らない』と答えていましたが、そのたびに『知っているくせに』みたいに言われていました(笑い)」
6人については「僕が言うのもなんですけど、みんなこの1年で頼りがいのある俳優に育ちました」と述べる。「僕自身も最近、ハングリー精神がちょっと足りなかったなと、(6人の)がむしゃらな芝居から気づかされました」と明かした。
最終回を迎えた心境を聞くと「かなりやりきった感はあります」と充実感をのぞかせる。
「この一年の中に、僕の役者としての思想をだいぶ盛り込めました。今まで培ってきた技術も出すことができましたし、アクションにも挑戦できた。ラクレスの復活後は、あえて体重を増やすことなど、自分の意見をかなり採用してもらえたこともうれしかったです。(キングオージャーは)今後俳優をやっていく中でも一番思い出に残る作品だと思います」
最後に“キングオージャーロス”のファンへメッセージをお願いすると、「ファイナルライブツアーにも出演しますし、4月公開のVシネクスト『キングオージャーVSドンブラザーズ』にも出るので、放送はなくなっちゃうけど、まだロスにはさせません(笑い)!」と語った。
写真集の価格は4400円。3月17日にHMVエソラ池袋(東京都豊島区)、24日にブックファースト新宿店(東京都新宿区)で発売記念イベントを開催する。(取材・文・撮影:遠藤政樹)