「女性3人+5匹」全国初の猫つきシェアハウス 「このまま一緒に住み続けたい」
シェアハウスゆえに制約も少ない
シェアハウスの多くには、一般的な賃貸物件で設定している2年間の契約期間がない。数か月で出ても構わないのだ。「猫つきシェアハウス」もその例に漏れない。敷金礼金・保証金は一切不要。家財道具は、食器から冷蔵庫、布団まで全て備え付けられており、身につけるものだけ持って来ればすぐに生活ができる。こうした制約の少なさが、「猫を連れて卒業」というプロセスのハードルを下げている。 家賃は月3万3000円。これに管理費2万円を足した5万3000円が月額負担となる。管理費にはエサ代など猫にかかる一切の費用が含まれる。突発的に高額の医療費が必要になっても、追加負担はない。 飼育の条件は『東京キャットガーディアン』の考え方に沿って「外に出さない」「餌は猫専用のものを」という2点のみ。それに同意し、猫に愛情を注いでくれれば経験は問わない。入居にあたり、山本代表が面談を行う。 住人3人のうち、飼育経験者は一人。それぞれが積極的に猫の世話に参加している。毎日「連絡表」に健康状態や気になったことを書き、藤堂さんを通じて『東京キャットガーディアン』の飼育担当者、専属獣医師に送っている。何かあれば獣医師が往診に来るが、今のところそういったケースはない。 「保護された当初は、みんなやせ衰えていて体重が2.5キロほどしかなかった。今は皆さんのおかげで3キロ台になりました」と藤堂さん。Yさんは、「以前のみんなの写真を見ると、三白眼っぽい鋭い目つきをしていました。それが、今はこんなくりくりお目目に。顔つきが優しくなったね」と、膝の上の「たらこ」を優しく撫でた。 現在、練馬区内に2棟の「猫つきシェアハウス」を準備中。募集開始は来年の予定だ。