NMB48安部若菜「私、締切は守るタイプです」、楽屋で校正作業中に思うこと/小説『私の居場所はここじゃない』執筆エッセイ
文芸作家としても活動するNMB48の安部若菜の2冊目の小説『私の居場所はここじゃない』が12月6日(金)に発売することが決定した。安部の1作目の小説『アイドル失格』は全12話で実写ドラマされ、「コンプティーク」でコミカライズも進行中。第2作『私の居場所はここじゃない』発売までの期間、NMB48の主力メンバーとして活動する傍ら小説執筆にも精力的に挑戦する安部若菜の作家としての努力やアイドル活動との両立について綴るエッセイをお送りする。第二回は小説の校正作業での学びについて綴ります。 【写真】小説の原稿に向き合う安部若菜、楽屋のオフショット ■小説の「校正」作業でも学びがたくさん…“聖夜”の意味、知っていますか? 小説を出版する、というのはなかなか経験できない状況で、その執筆作業も知らない世界が広がっていました。 初めて小説を自分で書いたとき驚いたのが、そのスケジュールです。 というのも今作だと、12月に出版する作品が完成するのは10月半ばで、現在は初校の最中です。初校では、これまでデータでやり取りしていた原稿が初めて紙になり、校正さんが日本語的な修正などを入れてくれたものを直していく作業です。書いていて気づかないような細かいところまで線を入れてくださり、敬服と一抹の申し訳なさに包まれます……。 こうしてNMB48のイベントの合間に楽屋で執筆したりしていて、紙を広げるので2人分の席を占領させてもらっています。そんな周りの協力にも感謝です。 また、知らなかった情報に出会うこともあります。 例えば今作で12月25日、クリスマスの日のシーンがあり、その中での『聖夜の空に吸い込まれていった』という一文では、「聖夜はクリスマスイヴです」と指摘を受けました。もしかすると常識なのかもしれませんが、恥ずかしながらクリスマス(25日の夜)=聖夜だと思っていたので、目から鱗でした。 気になったので更に調べてみると、クリスマスイヴは12月24日のことではなく、24日の夜のことだそうですね。日本では24日として浸透しているのですが、本来は違うようです。私の知識不足を痛感しつつ、少しずつそういった情報が増えていくことを嬉しく思いますし、今年のクリスマスはきっと誰かにこのうんちくを披露したいです。 そして前作の時もでしたが、話を完成させるのが締切ギリギリすぎて細かい誤字などの確認ができず、このタイミングで沢山直してもらって申し訳ない気持ちになります。もし3作目を出すことがあれば、次こそは余裕を持って完成させようと心に決めました。 そしてこの独特な校正作業、あまり馴染み深いものでもないので、この作業を家族に見せたら「赤ペン先生みたいやね」と言われました。そんな子どもっぽい……と思いつつ結構しっくりきてしまい、特に何も言い返せなかったのが悔しかったです。 ■10月9日リリースのNMB48の新シングルも突貫制作中 そうやって未だ校正作業をしていて、完成が出版の2カ月前というスケジュールに驚かされましたが、ふと、もっと過密スケジュールのものを思い出しました。 私の所属するNMB48は30枚目シングルが10月9日(水)に発売するのですが、発売を1カ月前に控える今、私はまだ1曲も知らない状況です(※本記事の執筆時は8月末)。 ミュージックビデオの撮影やレコーディング、特典映像の撮影など……。私は出来上がった楽曲を撮影するのみですが、きっと現場の方たちは大忙しなはずなので、そんなギリギリのスケジュールを成り立たせてくださる方々には頭が上がりません。 ちなみにNMB48のスケジュールがギリギリなのは、長らくのNMBファンも知るところで、最早お馴染みの光景となっております。ですがきっと完成品はそんな跡も見えない仕上がりですので、ぜひ10月9日(水)発売のニューシングルもお聴きください! 最後に補足ですが、私は結構締切は守るタイプです。