民放ドラマ「ベスト主演俳優」は? 最も演技が良かった男(4)演じ分けが完璧…大成功で日本を代表する役者に
ここ数年の民放ドラマの勢いは凄い。各局がこぞってヒット作を生み出そうとしている熱意が画面越しに伝わり、それに伴い役者陣のパフォーマンスもより充実度を増しているように思える。そこで今回は、2024年のドラマでとりわけ素晴らしい演技を披露した“主演俳優”を5人セレクト。それぞれの芝居の魅力を紹介する。第4回。(文・菜本かな)
神木隆之介『海に眠るダイヤモンド』(TBS系)
ドラマ『海に眠るダイヤモンド』で、日曜劇場初主演を務めた神木隆之介。本作で神木は、1955年の端島に生きる明るい好青年・鉄平と、現代の東京でホストをしている玲央の一人二役に挑戦した。 同じ作品で、まったく異なる役柄を演じるというのはかなり難度が高いことだと思うが、さすがは神木隆之介。「本当に同じ人が演じているのか?」と視聴者に思わせるほど別人格になりきっていた。 他人を見るときの視線から、発声方法、そして笑顔の作り方まで、何もかもが異なる鉄平と玲央。好青年のイメージが強い神木が、ホストを演じると発表されたときは、どんな風になるのか…? と思ったが、「こういうホスト、いるわ~」と納得させてしまうのだから、すごい。 神木にとって2025年は、芸歴30年を迎える節目でもある。たくさんのキャラクターを繊細に演じてきた彼が、次に挑戦するのはどのような作品なのだろうか。今年の活躍も楽しみだ。 (文・菜本かな)
菜本かな