空き家となった実家の売却益で「300万円の大差」!AさんとBさんの明暗を分けた原因は?
さて、AさんとBさんで物件売却後の手取り額に300万円もの差が出た理由は、全てを業者任せにするか、自分なりに情報を集め、できることは自分でするかの違いです。 不動産の売買には専門的な事柄もたくさんありますから、プロの力を借りるのは大切なことです。ただ、言われるがままに進めると、相場より多大な費用がかかることもしばしばあります。 実際、一般的な規模の住宅であれば、解体工事は200万円程度で済ませることも十分可能です。 ● 不動産屋選びのコツの1つは 地域の商工会に属している会社を選ぶこと 筆者は新しい賃貸物件を作る際は、土地探し、間取り図の作成、工務店への建設工事の依頼など、できる限り自分の力でするようにしています。 ハウスメーカーなどに依頼した場合に比べ、かなりコストが抑えられる実感があり、予算が浮いた分は設備のクオリティアップなどに充てています。 売却の場合も、自分で工務店に連絡するのは面倒かもしれませんが、それによって手取り額が増えると思えば、努力する価値は絶対あります。ちなみに、工務店は地域の商工会で紹介してもらうことも可能です。 なお、土地・建物の売買契約は宅地建物取引士の有資格者でないとできないので、ここはプロに任せることが必要です。不動産屋選びのコツの1つは、地域の商工会に属している会社を選ぶこと。比較的、信頼できて安全な取引ができると思います。 一方、前述した不動産登記とは、法務省が管理する登記簿謄本に記載されている事項を記載・変更することですが、窓口に行くと係の人が手続きの方法を丁寧に教えてくれます。したがって、手数料を払って業者に依頼しなくても、自分でトライする手もありますよ。 ● 空き家を「収益物件」にして売却するには? リフォームが大事 もし、売却する空き家が「駅やスーパーに近い」などの利点があるとしたら、「収益物件」として売りに出す方法もあります。つまり、賃貸事業をしたい人に売却するのです。 その場合は、水廻りのリフォームをしてから売却すると良いでしょう。キッチン、風呂、トイレなどの水廻りは住宅の中でも劣化が早く進む場所です。そこで、水漏れ防止策などを施しながら、システムキッチンに入れ替えたり、浴槽を替えたり、シャワートイレに交換したりします。水廻りが新しくなるだけで、家屋の快適性は増し、資産価値も高まります。 標準的な戸建住宅であれば、水廻りのリフォームは約200万円でひと通りできるでしょう。必ず4~5社から相見積もりを取り、価格と施工内容を比較しましょう。コストダウンに結びつくことが期待できます。