アップルVision Pro、1,000個以上のアプリが登場。OpenAIのCEOは絶賛もメタ・ザッカーバーグCEOは厳しい評価、リリース後の賛否さまざまな声
アプリ数は1,000個以上に、注目アプリとは?
3,500ドルという価格のためマスマーケットへの浸透は難しいと考えられるが、少なくともデベロッパーの関心が高まっているようだ。 当初Vision Proのリリース時におけるアプリ数は150個ほどと言われていたが、2月1日には600個以上の専用アプリがApp Storeに登場。またアップルのグローバルマーケティング部門のシニアヴァイスプレジデント、グレッグ・ジョスウィアック氏は2月14日Xの投稿で、Vision Pro専用のアプリが1,000個を超えたことを発表しており、約2週間で70%近く増加した格好となる。 Vision Proアプリの中でも注目ジャンルの1つとなるのが動画ストリーミングだろう。 ネットフリックスやYouTubeなどはVision Pro向けの公式アプリをリリースしない方針のようだが、アマゾンプライムビデオ、ESPN、Disney+、PGA Tour、ESPN、NBAなど他の主要動画ストリーミングサービスはすでにVision Proのサポートを表明しており、Vision Proならではの機能を搭載し、利用者の獲得を狙っている。 たとえば、NBAアプリでは、一度に5つの試合放送をストリーミングできる機能を搭載、またPGA Tourアプリにはストリーミング機能に加え、3Dゴルフコース表示とリアルタイムショットトラッキングなど試合観戦の没入感を高める機能が導入されている。 生産性アプリの開発動向も注目されるところ。マイクロソフト、Slack,Zoomなど大手企業各社がVision Pro向けのサポートを明らかにしている一方で、個人開発者もニッチ領域を狙い、さまざまなアプリの開発を進めている。 クリスチャン・セリグ氏が開発したJunoは、YouTubeをVision Pro上で視聴できるアプリ。YouTubeがVision Pro向けの公式アプリをリリースしていないことから、Vision Proの利用者の間では重宝されているようだ。現在、複数のディスプレイを同時視聴することはできないが、Vision Proの仕様上不可能ではなく、今後そのようなアップデートが実装される可能性もある。 コミュニケーションのかたちを大きく変える可能性を持つアプリも登場しており、その進展にも注目が集まっている。 その1つNaviは、リアルタイム翻訳を表示するアプリ。パススルー機能により、会話する相手の姿をディスプレイに投影しつつ、その隣にリアルタイム翻訳を表示し、異なる言語間でもシームレスなコミュニケーションを可能にするものだ。翻訳表示における若干のラグなどUX・UI的な課題があるものの、今後の改善次第では、かなり有用なアプリになることが期待される。