地元食材使い、フレンチで鶴岡に新風 横浜の人気店オーナー茂田さん、きょう移転開業
横浜市中区の人気フレンチレストランでオーナーシェフを務めた茂田剛さん(47)が鶴岡市面野山に店舗を移し、19日に新たな店舗「Le9(ル・ヌフ)」をオープンさせる。鶴岡市出身の妻千鶴さん(40)の縁もあり、移住を決めた。剛さんは「県内外から多くのお客さんを呼び込み、鶴岡の魅力を発信したい」と意気込む。 横浜生まれの剛さんは1997年、20歳で料理の道に入り、東京都や横浜市のレストランで修業した。2007年に自分の店を持った。結婚を機に、年2回ほど帰省で千鶴さんの実家がある鶴岡市朝日地域を訪れるようになり、自然の豊かさや住民の人柄、食材の良さに引かれたという。自然に囲まれたレストランを構えたいと今年8月、常連客から惜しまれつつ横浜の店舗を閉じた。 「Le9」は2人で切り盛りし、完全予約制でコース料理のみ提供する。野菜や魚、肉などの食材は鶴岡産を中心に国内、フランスからも取り寄せる。ソムリエの資格を持つ千鶴さんの提案で、歩いて入れるワインセラーを設置。約90種類を用意し、客が実際に銘柄を見ながら、料理に合うワインを選べるようにした。
店舗は空き家を改装し、月山や金峯山が一望できるよう、窓の配置などにもこだわった。店名はフランス語で「neuf(ヌフ)」が「9」や「新しい」を意味し、2人の誕生月「9月」や新たなスタート、との思いを込めた。茂田さん夫妻は「鶴岡の食材をふんだんに使った本格フレンチを提供し、鶴岡に新しい風を吹かせたい」と話した。 日本政策金融公庫(日本公庫)と山形銀行が協調融資した。前日までに予約が必要で、コース料金は1人8690円(税込み)~。詳しくは同店090(2958)0999。