【高校野球】昨秋の秋田県王者・金足農が初戦敗退…吉田大輝 11奪三振の好投実らず
◇高校野球春季秋田県大会 ▽2回戦 金足農1-2大館鳳鳴(11日・さきがけ八橋) 秋田では昨秋県王者で第1シードの金足農が初戦の2回戦で大館鳳鳴と対戦し、1―2で惜敗した。金足農OBでオリックス・吉田輝星投手(23)の弟・大輝投手(2年)が9回6安打2失点(自責1)、11奪三振と好投も、あと1点が届かなかった。 昨秋県王者・金足農が初戦で散った。2―1で迎えた9回2死一塁、11奪三振2失点と好投していた先発・吉田に、自らのバットで振り出しに戻せといわんばかりのタイミングで打席が回ってきた。1ボール2ストライクからの4球目、引っかけた打球は遊ゴロとなり、あと1点が届かなかった。「自分が取られた点数だったので、自分が打てば仲間が続いてくれると信じて打席に立った。塁に出ることができず悔しい」とうつむいた。 兄に続いての活躍も夢見ている。8日に秋田・こまちスタジアムで行われた楽天―オリックスの試合で輝星が凱旋(がいせん)登板。7回から1イニングを投げ、2安打1失点も、一球を投じるたびに観客は大歓声で出迎えた。「(観戦に)行けてはいないんですけど、動画で見ても分かるくらい秋田の皆さんの応援や歓声があった。自分もそのくらい応援される選手になりたい」と兄の背中を追いかける決意を口にした。 だからこそ再び立ち上がる。「夏はもうどのチームにも打たせない。自分が全部完全試合をするくらいの気持ちでやっていきたい」。再び「金農旋風」を起こすべく、夏に向けてまい進する。(太田 和樹) 〇…大館鳳鳴は先発の坂本耀(3年)が金足農打線を9回6安打1失点に抑え、金星を挙げた。今畠寿樹監督は「しっかり投げれれば金農も抑えられると思っていた。そこは計算通りです」とうなずいた。序盤は吉田の直球狙いだったが途中からスライダー狙いに変更。7回には浅利駿捕手(1年)がスライダーを左前に運び同点に追いつくなど作戦がはまった。今畠監督は「真っすぐよりもスライダーの方がチャンスがあると思った」と振り返った。 〇…秋田南は西目に7-0(8回コールド)で快勝した。先発の渡部勇人(3年)が8回を投げ3安打無失点と好投。石川聡監督は「今年に入ってから順調に成長してくれたところがある。真っすぐが低めにコントロールできていたし、本人が気持ちよく投げていたのかなと思います」と語った。一方9安打を放った打線には課題を感じているといい「押し切れないところがあったように感じる。来週までに修正していきたい」と意欲をみせた。 ☆秋田工・阿部大樹監督(能代科学技術に11-1。15安打11得点で6回コールド勝ち)「昨日(10回タイブレークで押し出しサヨナラ勝利)経験したぶん、思い切りいけた」
報知新聞社