キム・ダミ「それこそが愛なのかもしれない」映画『ソウルメイト』インタビュー。
──幼い頃から俳優を志していたのでしょうか? この仕事を志すきっかけを教えてください。 子どもの頃から俳優になるのが夢でした。これといったきっかけは特にないのですが、強いて言えば、昔からよくテレビを観ていたからでしょうか。ドラマの中にいる登場人物の人生が面白く見えて、演技というものに自然と興味を持つようになったんだと思います。 ──今回のミソはもちろん、『The Witch/魔女』の殺人兵器として覚醒する女子高生役だったり、『梨泰院クラス』のIQ162の頭脳を持つ少女役だったり、ユニークな役を演じてきていますね。非現実的な設定のキャラクターでも、キム・ダミさんが演じると説得力が出ます。役を体現する上で、どんなことを大事にしていますか? 役に共感することが最優先なのですが、キャラクターによって優先順位が入れ替わることもあって。自然体のまま入れる役もありますし、逆に自分にはないものを理解するところから始めるケースもあります。とにかくいろいろな角度から、役について考えてみるんです。すると自分に合った演じ方や、その役にふさわしい演じ方がジワジワとわかってきます。基本的に自分で何かを決めるというよりは、答えを見つけるために常にアンテナを張っているようなイメージでしょうか。 ──映画でもドラマでも活躍していますが、各々どんなところに魅かれますか? 映画とドラマのどちらも好きです。それぞれに違う魅力があるんですよね。たとえば映画はドラマに比べて、一つのシーンを作り上げていくための時間的な余裕がありますし、役を演じる上でもチャレンジの幅が広い。そういう点が自分の成長につながっている気がします。ドラマの場合は時間があまりないのでスピード感が求められますが、だからこそ集中力や感受性を磨くことができるんです。 ──最後に、現実世界において“ソウルメイト”は存在すると思いますか? はい、存在すると思います。それこそが愛なのかもしれませんね。 『ソウルメイト』 韓国・済州島。ミソとハウンは幼なじみで、唯一無二の大親友。性格も家庭環境も真逆ながら、お互いを大事に想い合っていた。しかし17歳の夏、ハウンが恋人ジヌと付き合い始めてから、少しずつ気持ちがすれ違っていく。ミソは済州島を離れ、ソウルで暮らすことに。5年後、ついに再会を果たした二人は釜山旅行へ行くが、価値観の違いで大ゲンカ。それを機に疎遠になってから16年目のある日、ハウンはミソに“ある秘密”を残し、行方をくらませてしまう。 監督_ミン・ヨングン 出演_キム・ダミ、チョン・ソニ、ピョン・ウソク 配給_クロックワークス 2023/韓国/124分/ビスタ/5.1ch/原題:소울메이트/英題:SOULMATE 2月23日(金・祝)新宿ピカデリーほか全国公開 ©︎ 2023 CLIMAX STUDIO, INC & STUDIO&NEW. ALL RIGHTS RESERVED. ●キム・ダミ 1995年、韓国生まれ。2017年に『マリオネット 私が殺された日』(イ・ハンウク監督)で商業映画デビュー。翌年、『The Witch/魔女』(パク・フンジョン監督)翌年、『The Witch 魔女』(パク・フンジョン監督)の主演に抜擢。殺人兵器と化した女子高生という難役を演じ、第55回大鐘賞映画祭や第39回青龍映画賞をはじめとした国内外の映画祭で新人賞を受賞。2020年には、一世を風靡したドラマシリーズ『梨泰院クラス』で演じたIQ162の天才少⼥役にて、第56回百想芸術大賞TV部門女性新人演技賞を受賞。ほか、主な出演作にドラマシリーズ『その年、私たちは』(21)、映画『THE WITCH/魔女 -増殖-』(22/パク・フンジョン監督)など。待機作にNetflix映画『大洪水』(2024年Netflixにて独占配信予定)などがある。 Text & Edit_Milli Kawaguchi
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