丸3日かかった洗車を終えたところで、帰国子女であるS600に小さな問題が発覚!
ホンダS600を路上復帰させるこのプロジェクト。オーストラリアからの帰国子女であるS600を、長い眠りから目覚めさせる本格的なメンテナンスのスタートだ。 【画像36枚】洗車を終えたところで小さな問題が発覚した。リアに組み込まれたホイールシリンダーが、純正サイズ(φ19mm)よりも大きい。しかし、リアのシステムにも大きなダメージは見当たらなかった。測定の結果、フロントと同じφ22mmだったホイールシリンダーは、左右同―だったため再利用。フロント同様ハブベアリングは新品に 【旧車復元プロジェクト 1964年式 ホンダ S600】 丸3日がかりの洗浄作業を終え、ジーライオンミュージアムのチーフメカニック柘植俊哉さんが、最初に手を付けたのが、安全走行の要となるブレーキまわりだ。エンジンルーム内のブレーキマスターやクラッチマスターのアッセンブリーを取り外しての点検。続けて、前後左右のブレーキドラムを外し、各部を細かくチェック。すると、小さな問題が発覚。リアに組み込まれたホイールシリンダーが、純正サイズ(φ19mm)よりも大きいのだ。 「フロントと同じφ22mmのようです。左右が同じなら、問題はないと思いますが……。海外の旧車にありがちな応急処置かもしれません」と柘植さん。 さらに、ブレーキシステムを構成するパーツを丁寧に分解していく。チェックポイントとしては、ブレーキドラムはクラックや段付きがないか。ブレーキシューは剥離や残量をチェック。また、ほとんどの旧車で交換するのがハブベアリングだ。実際、このS600のハブベアリングも傷みが激しく、早々に修理用パーツを発注した。 ブレーキ系に関しては、シールやパッキン、ホースといったゴム類に関しては、それぞれ状態を確認して交換する。S600は、ブレーキ系のリプロパーツが充実しており、その点では付き合いやすい旧車といえる。 初出:ノスタルジックヒーロー2018年10月号 Vol.189 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部