東京都知事選挙の争点か否か…「明治神宮外苑の再開発」めぐる各候補者の訴えは【news23】
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7日に投開票を迎える東京都知事選挙。その争点の1つとして上がっているのが、明治神宮外苑の再開発計画です。都心の緑はどう維持していけば良いのでしょうか。それぞれの候補者の訴えとは。 【写真を見る】東京都知事選挙の争点か否か…「明治神宮外苑の再開発」めぐる各候補者の訴えは【news23】 ■神宮外苑の再開発 事業者側は計画の見直しを検討 前参院議員 蓮舫氏 「私は都知事選の争点にしています」 現職 小池百合子氏 「争点になるとおっしゃいましたけれどもなりません」 都知事選の争点か、否か。6月に行われた討論会で議論が交わされたのは明治神宮外苑の再開発について。 神宮球場や秩父宮ラグビー場などを建て替え、高層ビルを建設する計画です。 再開発では当初、約1900本ある樹木(標高3m以上)のうち743本を伐採し、新たに800本以上の植樹が予定されていました。 これに反対の声を上げたのが、2023年に亡くなった音楽家の坂本龍一さんらで、ユネスコの諮問機関であるイコモスも2023年9月に計画の撤回を求めています。 約50年前から、神宮外苑の近くに住んでいる70代の男性は、再開発で多くの木が切られ、移植されることに懸念を抱いています。 約50年前から近くに住む男性 「植えてからいろんな方が丹精込めて育てられるという経緯があって、はじめて大きく成長するわけですから。一旦切られてしまうと、なかなかそこまでいかない」 約100年前に国民からの寄付と献木によって造営された神宮外苑。 事業者側は現在、東京都からの要請を受け、伐採する木の数を減らすなど計画の見直しを検討しています。 事業者の一つである三井不動産に改めて再開発の意義について尋ねると… 三井不動産のコメント 「再開発の意義は『老朽化したスポーツ施設の更新』 『みどりとオープンスペースの拡張』『回遊性の向上』『災害への備え』の4つと考えています」 ■「住みやすくなるなら…」「高層ビルが必要か?」都民の意見は 都民は再開発について、どう受け止めているのでしょうか。 東京都民(30代) 「住みやすくなるんだったら(再開発は)良いかなと。穏やかな環境が残るのが良いかなと」 東京都民(60代) 「高層ビルが必要かどうか。ましてや(新しい)球場の作り方によるが、いちょう並木から当初、約6メートル離れて外野があるとか。それはちょっと景観を損なうということでいかがなものかなという気持ちを持っている」 東京都民(20代) 「(都民にとって)より良い改革・再開発になるとしたら、もっと大きな声で皆に説明していただきたい」 三井不動産は「4列のいちょう並木は保存する」とした上で、反対の声があることに対しては「今後、開発の意義や将来像、 みどりへの対応やいちょうの保全について映像で配信することも検討しています」と述べています。