日本語話せなくても119番を 11月9日から外国人向けPR動画公開 熊本市消防局と菊池広域連合消防本部 TSMC進出、外国人居住者増で企画
熊本市消防局と菊池広域連合消防本部は合同で、外国人向けに119番の方法を周知する動画を初めて制作した。台湾積体電路製造(TSMC)の工場進出などで、熊本都市圏に外国人居住者が増えていることを踏まえた措置。日本語を話せなくても通訳が対応することをアピールしている。 「119番の日」に合わせて11月9日から熊本市の公式ユーチューブで公開する。 動画は4種類で各2分11秒。2種類の中国語(簡体字と繁体字)と英語、韓国語の字幕とイラスト付きで通報の仕方を紹介。「日本語が話せない場合でも電話はつないだままで」「すぐに通訳を準備します」「オペレーターの質問に落ち着いて答えてください」などと呼びかけている。 熊本市消防局によると、日本語が話せない外国人が119番した時に、言葉が通じずにすぐに電話を切ってしまうケースもあるという。このため、市消防局などでは外部の企業と契約。コールセンターにつないで通訳と3者間の同時通話にすることで、多言語通報に対応している。
熊本市消防局では英語、中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語の5カ国語が可能で、来春からはさらなる拡充を予定する。菊池広域連合消防本部はベトナム語やロシア語なども加えた32カ国語の通報に応じている。(山下雅文)