ロシアW杯の会場建設で大問題発生
さらにユーソン書記長は、「FIFAはロシア政府にプレッシャーを与え、ロシア政府から工事の施工会社にこの事態を重大なことと考えさせなければいけない」と、FIFAの管理責任についても言及した。 FIFAは人権擁護活動団体ヒューマンライツ・ウォッチの調査に「(FIFAは)どのようなスポーツ連盟よりも人権と労働者の権利に関する問題を見極め、対処している」と反論している。だが同記事は、劣悪な条件で働かされているという調査結果と、FIFAの言い分が食い違っていることを指摘した。 「ヒューマンライツ・ウォッチのレポートによると、6つのスタジアムの建設現場では法で求められている労働者との契約書が用意されていない。何人かの労働者は報酬が支払われていないか、報酬の一部しか支払われていない、給料が遅配していることを調査書で述べている。また、氷点下15度や氷点下20度の環境で十分な防寒なしに作業させられている」 さらに「北朝鮮からの労働者も働かされていた。6月8日の時点では、FIFAは北朝鮮の労働者はもういないとしている」と、管理のずさんさを指摘した。 ソチ五輪の施設建設の事故からの反省もなく、FIFAの監視システムもうまく働いていない様子。1年後の大会を控えて、過酷な労働環境は改善され、工事中の事故は予防できるのだろうか。そして、そもそも、こんな状況で建設が間に合うのだろうか?