韓国・済州航空機「爆破炎上事故」のズサンな実態…赤字の地方空港を乱造!なぜこんなところにコンクリートの丘が!
なぜここにコンクリートの丘が
事故の被害を拡大させた務安空港の設計上の問題も、地方空港が共通して持っているものと把握されている。 今回の事故のような非常着陸の場合は滑走路が長ければ長いほど事故を減らすことができるので、最低3キロメートルは必要だという。 韓国の地方空港のうち8ヵ所は滑走路の長さが3キロメートルに至らないものと把握されている。務安空港の滑走路の長さは2.8キロメートルだ。 また、短い滑走路を補完するための滑走路離脱防止システム(EMAS)を導入した空港は1ヵ所もないなど、国際民間航空機関(ICAO)の勧告基準に達していないことが分かった。 務安空港の滑走路の外に設置された高さ2メートルのコンクリートの丘は、今回の事故を大惨事にした決定的な原因として指摘されている。務安空港は開港当時からコンクリートの柱を築き、その上を土で覆って丘を作ってからローカライザーを設置した。このコンクリートの丘が滑走路とわずか260メートル余りしか離れていなかったため、 事故機が非常着陸当時、速度を落とすことができず丘にぶつかって爆発した。 多くの航空安全専門家は、「滑走路付近に飛行機の運航に危険を与える施設物を作ってはならないという安全規定に違反したもの」と問題を提起している。 もしコンクリートの丘が安全規定違反であることが明らかになれば、関係者に対する処罰は避けられないものと見られる。 ところが、他の地方空港にもコンクリートの丘が設置された所が数ヵ所あるという報道が出ている。務安の近隣である麗水空港は4メートル高さのコンクリートの丘があり、浦項空港と光州空港にも2メートル高さのコンクリートの丘があるという。コンクリートの丘を作った理由は「設置されたローカライザーが風雨に揺れてはいけないので固定するため」というが、今回の事故で他の地方空港の施設物に対しても大々的な安全点検が行われる見込みだ。
選挙公約の目玉
空港建設は巨大な税金が投入されるだけに慎重に推進されなければならないインフラ事業だが、選挙シーズンになれば韓国の政治家らは「空港誘致」を代表公約に掲げる。空港が建設されれば、空港までの交通インフラの拡充、観光客誘致による地方経済の活性化などの効果が期待できるため、地域住民から多くの票を得られる公約であるためだ。 文在寅政権の2019年には、全羅南道群山市に位置した開拓地であるセマングム地域に新しい国際空港建設事業が決定された。すでに近隣の光州、木浦、群山、務安、麗水にも空港があったが、2015年から文在寅当時の民主党代表の公約だっただけに、非難世論を押し切って予備妥当性調査まで免除して、強圧的に推進することになったのだ。セマングム国際空港は25年上半期に工事に着手、2029年開港を目標にしており、総工事費は約8000億ウォンがかかる見通しだ。 釜山・加徳島でも新空港の建設が予定されている。釜山の国際空港である金海空港が地理的な問題で滑走路延長などの拡張工事が不可能なため、加徳島に釜山第2空港を建設するという計画だ。釜山第2空港建設に対してはすでに以前から必要性が台頭したが、色々な問題で事業推進と中止が繰り返されてきたが、2021年文在寅政権時代に『加徳島新空港建設のための特別法』を作り、不可逆的な国策事業として釘を刺してしまった。文在寅大統領は21年の再・補欠選挙直前、加徳島新空港敷地を訪ね、「胸がどきどきする」といいながら、釜山地域民の支持を訴えたりもした。25年7月工事着工、30年9月開港を目指す。 他にも23年尹錫悦政権では済州第2空港建設を重点事業として設定、35年開港を目標に事業を推進しているなど、現在3つの地方空港新設事業が同時進行している。 しかし、今回の務安空港旅客機事故の影響で、新空港建設が国民的非難に直面するものとみられる。 雨後の筍のように建設される地方空港は、国民の血税を吸い取る厄介者であるだけでなく、財政不良によるずさんな安全管理が事故を招く恐れもあるからだ。第2の務安空港事故が発生するかもしれないという国民的な懸念が出ている。
金 敬哲(ジャーナリスト)
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