FFの4気筒か 四駆の6気筒か アルファ・ロメオ・ブレラ/スパイダー 英国版中古車ガイド(2)
購入時に気をつけたいポイント
■ボディとシャシー ボディは、飛び石傷やクリア層の状態を観察する。バッテリートレイ付近や、ボンネットとその周辺のパネル、リアフェンダーの後部、アンダートレイで見えないフロント・サブフレーム、リア・サスペンション・リンクの腐食に注意。 ■エンジン ブレラとスパイダーに搭載された多彩なエンジンは、GMとフィアットが開発を担ったもの。信頼性は全般的に高いが、寿命を伸ばすうえで、定期的なメンテナンスは不可欠。整備記録や、実際の状態を確かめたい。 ガソリンエンジンはタイミングチェーン式で、基本的には16万km程度まで交換は不要。それでも、異音がする場合は早めに対応したい。ディーゼルエンジンはタイミングベルトで、6年毎か9万6000km毎の交換が指定されている。 いずれも、ウォーターポンプとともに、過去に交換された時期を確認する。純正のエグゾーストシステムは高い。 ■ブレーキとサスペンション スポーティなモデルなだけに、サスペンションやステアリング、ブレーキへ負荷がかかる乗られ方をされがち。サスペンションは、スプリングが折れていないか確認する。 走行中にカタカタと異音がないか、不自然な緩さがないか、試乗で確かめたい。タイヤが偏摩耗している場合は、サスペンションがヘタっている兆候。 ボールベアリングとステアリングラックやボールジョイント、リアハブ・ブッシュ類の摩耗、ハブベアリングからの異音もチェックポイント。ブレーキは乗る機会が少ないと固着しがち。 ■トランスミッション M32ユニットと呼ばれるMTは、ベアリングノイズが発生しやすい。走行中にキーキーと鳴いたり、ギアをかじるような症状が出る場合は、メンテナンスが必要。英国では1000ポンド(約19万円)でリビルドできる。 ■インテリアと電気系統 パワーウインドウのスイッチは故障しやすい。レザー内装は傷みやすい。シートのサイドサポートが破れていないかなど、細部まで観察する。交換部品は入手が難しく、すべての車載機能が正常に機能するか、スイッチなどに欠品がないかも確かめたい。 ■ソフトトップ ソフトトップは正常に開閉でき、異音が出ないか確認する。開閉システムからのフルード漏れや、各部からの雨漏りがないかもチェックポイント。