川崎市中央療育センター男児添い寝死亡訴訟 高裁で和解 遺族が複雑な心境を語る
8年前、川崎市の障害者支援施設で9歳の男の子が就寝中に死亡した事故の裁判が和解し、遺族が会見を開きました。 2016年川崎市の障害者支援施設「市中央療育センター」で、女性職員から添い寝をされていた当時9歳の清水正和くんが意識不明の状態になりその後窒息死で亡くなりました。 裁判では遺族側が施設を運営する法人「同愛会」と女性職員に対し、合わせておよそ1億2800万円の損害賠償を求めていました。 ことし3月の一審判決は、法人側におよそ2690万円の支払いを命じましたが、職員の行為が「過失」との認定にとどまっていたことなどから遺族側が控訴。 遺族によりますと、控訴審で東京高裁は職員が覆いかぶさる形で寝入ってしまったことで正和くんを窒息状態にしたとして「重大な過失」と認め、法人側が3600万円を支払う和解案を提示。 11月15日に和解が成立したということです。 正和くんの母親 「まだ分からない事実もあるので謎のまま終わりのような形でとても悔しい」 正和くんの兄 「100点ではないものの一定程度の現実的に考えて得られる内容としては1番いい内容を判断いただいたのかなと思っている」