ひまわり、花の都で咲き誇れ バスケット女子・赤穂、2度目五輪へ 被災の地元七尾「希望与えて」
●前回逃した「金」期待 パリ五輪のバスケットボール女子代表に選ばれた七尾市出身の赤穂ひまわり選手(25)=デンソー=は、能登半島地震の被災地出身者として特別な思いで大舞台に挑む。小学生まで過ごした七尾市は今も震災の爪痕が残り、復旧は道半ば。親族や関係者は前回大会を上回る金メダル獲得に期待し、「大活躍して復興の希望になってほしい」と花の都で大輪を咲かせる姿を待ち望んでいる。 赤穂選手は184センチの長身で攻守に存在感を示し、2度目の五輪切符をつかみ取った。5月の公開練習では「東京五輪の時、実家に帰ると声を掛けてもらう回数が増え、注目度が違うことを体感した」と話し、パリ五輪でもプレーして能登を励ましたいとの思いを明かしていた。 2大会連続となる代表選出を受け、七尾市バスケットボール協会の長野真一会長(67)は「被災した能登に大きな希望を与えてほしい」と願った。 赤穂選手が帰省時によく訪れるというすし店「繁寿し」=七尾市大田新町=の大将・増田将広さん(38)も吉報を喜んだ。店は断水の影響で1カ月以上の休業を余儀なくされたが、「ひまわりちゃんが頑張ってくれれば、地元にとって、とても励みになる」と笑顔を見せた。 赤穂選手の叔父で、七尾市東湊小時代に石崎ミニバスケットボールクラブで指導した政浦幸太郎さん(55)=同市本府中町=は「本番まで1カ月ある。けがをしないように気を付けてほしい」と語った。パリでは前回大会で準優勝した日本に対する相手国のマークが厳しくなると予想し「難しい試合が続くと思うが、チームのために頑張ってほしい」とエールを送った。 同クラブの澤野奈緒主将(11)は「先輩が日本代表なのはうれしい。いっぱいシュートを決めてほしい」と目を輝かせた。