「投資ポートフォリオ」の見直し、自分に適した方法・タイミングを見極める3つのコツ
ポートフォリオの見直しは、投資運用においてもっとも重要でありながら議論の余地が多い課題の1つです。 誰もが気になる「ポートフォリオの見直しに最適な時期」という問い、あらゆるケースに当てはまる正解は残念ながらありません。 投資配分を当初の目標配分に戻すというコンセプトはわかりやすい一方で、見直しのタイミングや頻度については、金融の専門家たちの間で激しい議論が交わされることがあります。 さまざまなアプローチがあるので、そのなかから自分に適したものを選びましょう。
前提:ポートフォリオの内訳は変化する
時間の経過とともに、ポートフォリオに含まれる複数の資産はそれぞれ異なる増減を示すので、投資ポートフォリオは自然と当初の配分から変化していきます。 たとえば、強気相場では、株式の割合が債券の配分よりも大幅に大きくなることがあり、当初の意図よりも大きなリスクにさらされる可能性があります。 逆に、市場が低迷しているときは、株式の割合が縮小し、目標に対してポートフォリオは守りに入り過ぎる可能性があります。 ポートフォリオを見直す主な目的は、リターンを増やすことよりリスクを減らすことです。それを踏まえたうえで、ポートフォリオを見直す方法を見て行きましょう。
1. 定期的に見直す
多くの金融専門家は、年1回または半年に1回というふうに定期的に行うポートフォリオ見直し戦略を提唱しています。 このアプローチの利点は次のとおりです。 意思決定プロセスから感情を排除できる 最小限の時間と精神的エネルギーで済む 投資戦略における規律の維持に役立つ 市場の変動時に衝動的な変更を行う可能性が低くなる
2. 閾値に沿って見直す
閾値に基づく調整を好む人たちもいます。 これは、資産配分が目標から一定の割合(多くの場合5%以上)以上逸脱した場合に調整を行う方法で、利点は次のとおり。 市場の動きに応じてダイナミックに対応できる ポートフォリオを見直す機会をより多く捉えられる可能性がある 変動の大きい市場においてリターンを増やせる可能性がある より頻繁なモニタリングと潜在的な取引を必要とする