高木豊氏「打つ方向」を意識したオコエ瑠偉の右前打が勝因 チャンス広げて大城の犠飛呼ぶ
◆JERA セ・リーグ DeNA1―2巨人(27日・横浜) 13戦連続の3点以下は、球団ワーストとか。経験と技術のある丸の調子が良くなって、梶谷が戻ってくれば、もう少し得点能力は上がるかもしれないが、現状では3点が境になる勝負が続くだろう。でも阿部監督は「それで勝てばいいじゃないか」と考えていると思う。投手陣が整備されて、みんな頑張ってくれている。打てないと嘆くのではなく、「3点で勝つ野球」をチームに浸透させていく方針だとみている。 それだけに、この日の勝因は2回、岡本和の本塁打の直後。無死一塁の場面で打ったオコエの右前安打といっていい。一、三塁とチャンスを広げて大城卓の犠飛を呼び込んだ。ヒットという結果もさることながら、走者を進めるために、打つ方向が大切だということが言いたい。DeNAが1、6回と先頭打者を出しながら2番・石上が三振に倒れたのが好対照だった。 ケースバイケースで野球には「打つ方向」というセオリーがある。それができれば、数少ないヒットが得点につながり、もっとチームは上昇していく。逆にできなければ勝てず、5割前後を行き来することになってしまうだろう。(スポーツ報知評論家・高木 豊)
報知新聞社