藤沢の老舗不動産会社「相澤土地」 eスポーツ参入3年、世界大会に出場へ
藤沢市が拠点のeスポーツチームが2025年1月、シューティングゲームの世界大会に出場する。運営母体は「バーチャル」とかけ離れた老舗不動産会社。地域に根付いた安定基盤で、選手の躍進を支える。 【写真で見る】ミーティア主催の「流星杯」。会場に多くのファンが集まる 宇宙の辺境で戦士たちが生存を懸け、銃撃戦を繰り広げる。eスポーツとして競技人口が1億人を超えるとされる米国発のシューティングゲームだ。プレーヤーはゲーム機のコントローラーを巧みに操り、チームの連係が勝敗を分ける。 このゲームの世界大会出場を懸けた今年9月の予選を勝ち抜いたのが、同市が拠点の「Meteor(ミーティア)」だ。来年に創業100年を迎える不動産会社の相澤土地が母体。子会社のリトムが運営する。設立から3年足らずの快挙だった。 予選上位40チームが参戦する世界大会は来年1月、札幌市で開幕する。本年度の年間王者を決め、賞金総額200万ドル(約3億円)を争う。ミーティアから挑むのは、トップ選手を含むプロ3人。相澤利春・リトム代表(33)は「地元中小企業発のチームが世界を沸かせたい」と意気込む。 不動産という「リアル」(現物)の対局にある「バーチャル」のeスポーツに、相澤土地が参入したのはなぜか。成熟市場である前者。片や、急成長する産業だからだ。事業の「分散投資」(相澤代表)でもあるという。
神奈川新聞社