麿赤兒、81歳「漂えど沈まず生きてます」 7月神戸で大駱駝艦「クレイジーキャメル」
舞踏カンパニー、大駱駝艦を主宰する俳優で舞踏家の麿赤兒(81)が10日、兵庫県神戸市内で大駱駝艦・天賦典式「クレイジーキャメル」(7月13日、神戸文化ホール)の記者発表会見に出席した。 黄金の舞踏手たちがヴィヴァルディの「四季」に乗せて思春期の少年少女の淡い恋心を紡ぐ舞台は2012年にパリで初演以来、再演を重ねる代表作。大駱駝艦の神戸公演は19年「パラダイス」以来5年ぶりとなる。 「舞踏仕立ての金粉ショー。大駱駝艦創設(1972年)前にキャバレーとかクラブで全国津々浦々やってましたが、2012年にパリで初めて舞踏仕立てで作った」 一昨年、旗揚げ50年を迎えた大駱駝艦。「紆余曲折、最初は『変な新興宗教だな』とか言われ、僕が借金で怖い人に追っかけられて逃げ回ったこともあったけど、漂えど沈まず生きてます」と笑う麿は、今回もセーラー服姿で少女を演じる。 「81歳が15歳で、女学生も年をとりましたが、セーラー服を着るとスッと(役に)入っちゃう」 劇団「状況劇場」を旗揚げした劇作家、唐十郎さんが5月に亡くなるなど、「最近は周りでたくさん仲間たちが亡くなるもんですから、いつ(死期が)来るか分かりません」と話しつつ、「稽古してると〝面白い! 俺、こんなことしてる〟って発見がどんどん出てきて〝衰えたなぁ…面白いなぁ〟と回路を変えていく楽しさがある。最後の力を振り絞ってがんばりたい」と力強く語った。