松田龍平主演映画『舟を編む』3月1日より期間限定リバイバル上映 35mmフィルム上映も
公開10周年とTVドラマ化を記念して、2013年に公開された映画『舟を編む』が3月1日より期間限定上映されることが決定した。 【写真】池田エライザ×野田洋次郎『舟を編む』キービジュアル 2012年に最も売れた文芸書であり、第9回本屋大賞を受賞した三浦しをんの同名小説を、『川の底からこんにちは』『月』『愛にイナズマ』などの石井裕也が監督を務め実写映画化した本作。 言葉を捉える非凡な才能を買われ、辞書編集部に移籍する“変人”馬締光也役で松田龍平が主演を務め、彼が一目惚れしてしまう板前修業中の下宿大家の孫娘・林香具矢を宮﨑あおいが演じた。そのほか、オダギリジョー、黒木華、渡辺美佐子、池脇千鶴、鶴見辰吾、伊佐山ひろ子、八千草薫、小林薫、加藤剛らが出演している。 出版社・玄武書房に勤める馬締光也(松田龍平)は、営業部で変わり者として持て余されていたが、言葉に対する天才的なセンスを見出され、辞書編集部に異動になる。新しい辞書『大渡海』――見出し語は24万語。完成まで15年。編集方針は「今を生きる辞書」。個性派ぞろいの辞書編集部の中で、馬締は辞書編纂の世界に没頭する。そんなある日、出会った運命の女性。しかし言葉のプロでありながら、馬締は彼女に気持ちを伝えるにふさわしい言葉がみつからない。問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は完成するのか、馬締の思いは伝わるのか。 辞書(=舟)を編集する(=編む)人たちの物語を描いた本作は、観客動員数68万人を超え、第37回日本アカデミー賞では最多タイとなる最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀主演男優賞をはじめ13部門を受賞。2016年にはTVアニメ化され、2024年には、池田エライザ、野田洋次郎を迎えて『舟を編む ~私、辞書つくります~』としてTVドラマ化も決定している。 今回の期間限定特別上映の上映期間は3月1日から2週間を予定しており、一部劇場では、フィルムで撮影された本作において大きな意味を持つ35mmフィルムでの上映が予定されている。 また、公開初日である3月1日には、主演の松田と石井監督が登壇するイベントの開催も決定。加えて、『舟を編む』の劇場用パンフレットが、数量完全限定で復刻販売されることも決定した。 主演の松田と石井監督からは期間限定特別上映に向けてのコメントも到着している。 コメント 松田龍平(主演) 10年ぶりに『舟を編む』がまた上映されるということで、なかなか感慨深いものがあります。TVドラマ化ということですが、馬締役を野田洋次郎が演じるということにも嬉しい縁を感じています。石井監督とトークショーやりますので、ぜひいらして下さい。 石井裕也(監督) この映画を撮影していた当時、僕も松田龍平さんも28歳か29歳でした。「15年かけて辞書を作るとはどういうことだろう」と、必死に想像しながら作った映画です。あれから随分時間が経ちましたが、それでもまだ15年は経っていません。辞書作りとは、本当に途方もなく時間のかかる作業です。手作業で辞書を作る登場人物たちと同じように、僕たち映画スタッフもアナログの手法にこだわりました。その成果は全て35㎜フィルムに焼きつけられています。公開当時もなかなかできなかった35㎜フィルムでの上映を是非お楽しみください。
リアルサウンド編集部