トランプ氏、「極左の狂人」にクリスマスメッセージ
【AFP=時事】米国のジョー・バイデン大統領とドナルド・トランプ次期大統領は25日、見事に対照的なクリスマスメッセージを発信した。トランプ氏は、太平洋と大西洋を結ぶ交通の要衝「パナマ運河」の管理権奪還や、デンマーク領グリーンランド買収、カナダ併合に関する主張を繰り返した。 【写真】トランプ氏は「パナマ国民の敵」 運河めぐり抗議デモ バイデン氏が「すべての米国人」に向けて「優しさと思いやり」を訴える昔ながらの季節のあいさつを短めに投稿したのに対し、トランプ氏は「極左の狂人」やカナダのジャスティン・トルドー首相に向けて1日で30件ものクリスマスメッセージを立て続けに投稿。自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で自身が受けているとする政治的迫害を批判した。 トランプ氏が11月の大統領選で再選した背景には全米で進む政治の二極化と分断があり、トランプ氏は投稿でそれをあおった。 トランプ氏はある投稿で、「常に米国の司法制度と選挙の妨害を試みている極左の狂人たちにメリークリスマス」と述べた。 さらに、自身を「今年の愛国者」として描いた写真や、バラク・オバマ元大統領(民主党)をせせら笑う写真を投稿。 自身の閣僚人事を称賛する記事や、グリーンランド買収構想、パナマ運河での米国の船舶に対する通航料への不満にも言及した。 さらに、トルドー氏を再び「カナダ州知事」と呼び、カナダの税金は「高過ぎる」と指摘。同国が「米国51番目の州」になれば、「60%以上減税」され、「事業規模は即座に倍増する」と主張した。 また、改めてパナマ運河の管理権返還を求める脅しを強め、中国が同運河に対して「違法に」影響力を行使していると主張。米政府は「『修復費』として数十億ドルを投じるが、『何一つ』口出ししないだろう」と述べた。 その数分後には、フロリダ州の政治家、ケビン・マリノ氏をパナマ大使に指名すると発表。パナマについて、「パナマ運河でわれわれからぼったくっている。身の程知らずもいいところだ」と非難した。【翻訳編集】 AFPBB News