コロナ初期対応を「名古屋スタディ」に 河村市長が記者会見
名古屋市の河村たかし市長は11日、名古屋市役所で定例会見に臨んだ。市内で新型コロナウイルスの陽性確認者や入院者が抑えられている状況から、「名古屋の初期対応を時系列でまとめ、今後の第2波に備えて『名古屋スタディ』として発表しようかと準備をしている」などと述べた。 【会見ノーカット】コロナ初期対応を「名古屋スタディ」に 河村市長が定例会見
緊急事態措置の解除には踏み込まず
名古屋市では先月25日から今月10日までの16日間のうち、陽性患者数がゼロだった日が約3分の2の11日。その他の日も陽性が判明した件数は1日当たり1~2件にとどまっている。また、入院中の患者もピーク時は100人以上だったが、39人にまで減少した。 河村市長は「今回のコロナウイルスは初期対応が非常に重要だった。名古屋は2月、3月時点では東京、大阪より患者数が多かったが、緻密に検査や濃厚接触者のフォローをし、デイサービス施設などが休業協力してくれたおかげで拡大をストップできた。第2波についてはよっぽど注意せないかんですけど」とした。 一方で、緊急事態措置の解除について「名古屋市独自で出しゃいいがや、と言っているが、とりあえず県(知事が出す)ということになっている」として、休業要請や学校再開の判断については踏み込まなかった。
給付金10万円は「職員が手配りで」と主張
また、クラスターの発生した施設名などの公表には慎重になっていたと強調した上で、愛知県が患者情報をホームページに誤掲載した問題について「とんでもないこと。民間であんな情報出したら辞めさせられる。公務員にとってのお客さんという目線がない。根本的なところが変わらなきゃいけない」と指摘した。 国からの一律10万円の給付金についても、名古屋市の職員が市民に手配りで渡すべきだと主張。職員自身への給付金や今後の給与、ボーナスについては「どうするか、自分たちで決めやぁ」と、職員自らに提案させるとした。 会見では他に、地元のプロスポーツチームとスポーツ振興を進める「でらスポなごや」の新プロジェクトを発表。3月のプロ野球・中日ドラゴンズのオリジナルキャップに続き、Jリーグ・名古屋グランパスのロゴやキャラクターの入ったランドセルカバーを、市立の全小学校と特別支援学校の1年生に配布する予定だという。 (関口威人/nameken)