多くのファン見守ったトワイライト瑞風の先頭車両初搬入
ラッピングシートに覆われた状態
多くのファン見守ったトワイライト瑞風の先頭車両初搬入 撮影編集:柳曽文隆 写真:吉岡忠久 音楽:LIKALIFE「再会のうた」
現在製造中で、15日に先頭車両が車両所へ初めて搬入されたJR西日本の豪華寝台列車「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」。まだ黒のラッピングシートに覆われた状態ではあるが、待ちに待った搬入とあって、沿線では多くのファンがその様子を見守っていた。
撮影男性「ちょうど雲が切れて晴れたのがラッキー」
同日午後3時ごろ、車両を製作する東大阪市の近畿車輛を出発した先頭車両。沿線では、すでに多くのファンが待ち構えており、撮影していた人は「さっきまで曇ってたけど、ちょうど雲が切れて晴れたのがラッキー」と笑顔で話す。 行き先は、JR新大阪駅に近い「網干総合車両所 宮原支所」で、見守っていた人は「思ったより早く走っていた」とうれしそうに振り返った。
往年のボンネット型を連想させる運転室も特徴
本来であれば、昨年3月まで走っていたトワイライトエクスプレスのような深緑色に覆われていると思われる車両だが、現在のところ、まだラッピングされておりベールに包まれた状態での搬入となったが、展望デッキと5本のラインからなる流線型が特徴的な先頭車両は、この状態でもインパクトがある。 同日午後5時前には、同支所で報道陣の前に姿を現した先頭車両。その展望デッキには、職員2人が乗っていたため、「乗ったらあんな形なんや」といった声があちらこちらで聞こえてきた。往年のボンネット型を連想させる運転室も配置され、懐かしさも演出されており、なかなか見ごたえのある車両だ。
風を感じて頂けるのはほかにない魅力
同車両の設計全般を担当した同社車両部車両設計室の大森正樹課長は「注目頂いている列車なので、つくっている段階から見ていただけるというのは珍しいことだと思いますが、われわれはステップを踏んで着実に営業に向けてやっていきたいです」と話す。 また、見どころについては「瑞風という名がついてますが、運転台の前に展望スペースがあります。実際に外へ出ていただけるのは一番後ろを走っている状態ではありますが、風を感じていただけるのはほかにない魅力だと思います」と続けた。 鉄道ライターの伊原薫さんは「車両の展望デッキを見ると、早くあの場に立って風を感じたいですよね。すごい注目です」と話していた。 同社によると、瑞風とは「みずみずしい風」のことで、吉兆をあらわすめでたい風という意味があるという。昨年3月に引退した「トワイライトエクスプレス」の伝統を受け継ぎ、2017年春から運行の予定。