地方だけじゃない。都会の子どもにも体験させたい「50の自然体験」
食事にバランス食や栄養表があるのなら、子どもの自然体験にもバランス表があってもいいのでは? そんな発想から、子どもに体験させたい50のことをまとめた小冊子が発行されました。もともと自然が豊かな福井県内の子どもたちを対象にした冊子ですが、日本全国どこでも共通する内容になっています。PDFでも配布されているので、一度、手にとってみては?
冊子を制作したのは「環境ふくい推進協議会」。22ページのカラー刷りで、体験させたい内容が15の基本項目と35の応用項目で構成されています。それぞれ保育園児・幼稚園児向け、小学生低学年向け、同中学年向け、同高学年向けに割り振られています。「木の実で遊ぶ」「目を閉じて音を聴く」「焚き火を経験」「湧き水の味を覚えよう」「山の空気がなぜおいしいのか」など順を追うごとに体験が深まっていき、地球温暖化や自然環境との共生を考えられるようになっています。
星を見たり、火を使ったり、ホタルを見たり。そんな小さな自然を体験することが、大人になったときの人格や感性の形成に大きな影響を与えます。しかし、東京などの都心部で生活していると自然体験が乏しくなりがちです。人口約80万人の海と山の自然に囲まれた福井県でも、核家族化や都市化が進み、自然体験が遠のきつつあるという問題意識から、この冊子が作成されました。 なかには「化石を発掘する」「コシヒカリを炊く」といった県内小学生を意識した体験もありますが、項目の多くは全国に共通して無理なく体験できるように工夫されています。冊子のPDFは同協議会のホームページからダウンロードできるようになっています。