大谷翔平、腰の張りで途中交代「ごく小さい」監督は軽症強調 ダルビッシュとの対戦は次回以降に
<パドレス0-5ドジャース>◇11日(日本時間12日)◇ペトコパーク 【サンディエゴ(米カリフォルニア州)11日(日本時間12日)=斎藤庸裕、久保賢吾】ドジャース大谷翔平投手(29)が、腰の張りで途中交代した。「2番DH」でパドレス戦に出場し、3打数無安打。大事を取り、9回に代打を送られた。この日の観衆4万6701人は04年に開場して以来、ペトコパーク史上最多。盛り上がりを見せる同地区ライバル球団の直接対決、第3ラウンドは大谷とダルビッシュ有投手(37)が対戦する予定だったが、次回に持ち越される見込みとなった。 【写真】試合前、ダルビッシュと談笑する大谷 ◇ ◇ ◇ 勝利を祝うナインを出迎えるはずが、大谷の姿はなかった。好調ヘルナンデスの満塁弾で快勝。試合後、いつもは自軍ベンチからマウンドに向かい、ハイタッチを交わすのがルーティンだが、この日は違った。9回に代打となった理由について、ロバーツ監督は「4打席目の前に(腰の張りを)聞いた。5-0だったし、無理をさせたくなかった。明日は休ませるかもしれない。状況は変わるかもしれないが、おそらくそうなる」と明かした。 試合中に違和感が生じた。ロバーツ監督は「中盤、6~7回くらいかと思う」とコメント。6回1死の第3打席、ナックルボーラーの右腕ウォルドロンと対戦。4球目のカットボール、5球目のナックルをファウルとした。粘りながらボール球を見極め、四球で出塁。その後、2死満塁からグランドスラムを放ったヘルナンデスを大谷は満面の笑みで迎えていたが、第4打席の前に症状を訴えたとすれば、この時点で既に異変があった可能性もある。 この日の観衆4万6701人は、04年にペトコパークが開場して以来、史上最多のにぎわいとなった。まだ5月だが、早くもプレーオフ争いの雰囲気も漂うライバル球団同士の戦い。第3戦は大谷とダルビッシュの今季3度目の対戦が期待されたが、万全の状態を考慮し、欠場となりそうだ。一方で心配される具合について同監督は「ごく小さい。トレーナーと話して、大事をとって」と明かした。 チームは投手陣の力投が続き、今季3度目の完封勝ち。ロバーツ監督は「投手陣も守備もとてもいい仕事をしてくれた」と評した。貯金13とし、2位パドレスと6・5ゲーム差をつけて首位を快走中。シーズン終盤の戦いやプレーオフを見据えれば、万全ではない大谷を出場させるのはリスクがある。逆に言えば、十分に休養を与えられる時期。小休止のタイミングなのかもしれない。 【大谷翔平のこれまでの故障】 ◆18年6月6日 ロイヤルズ戦に登板した際に右手中指にマメができ4回で降板した。 ◆18年6月8日 右肘の内側側副靱帯(じんたい)損傷が判明し負傷者リスト(IL)入り。7月3日に打者復帰。 ◆18年10月1日 右肘のトミー・ジョン手術。 ◆19年9月13日 左膝蓋(しつがい)骨の手術。全治8~12週間と診断され残りシーズンを全休。 ◆20年8月2日 アストロズ戦に登板後、前腕に張りが出たためMRI検査を受け、右屈曲回内筋群の損傷と診断。残りシーズンの登板を回避した。 ◆22年5月26日 ブルージェイズ戦登板中に腰の張りが発生。「初回、1球投げたときにおかしいなという感じだった」と説明。 ◆22年9月10日 アストロズ戦にリアル二刀流で出場し右手中指のマメの影響で5回で降板。 ◆23年7月 登板中に指の爪を割る、マメ状態が悪化するなどが続き登板に影響した。 ◆23年8月23日 右肘の靱帯損傷が判明。 ◆23年9月4日 試合前のフリー打撃中に右脇腹を痛め、その後欠場。 ◆23年9月19日 2度目の右肘靱帯手術。