食べる?食べない? 「サンドイッチ発祥の国」で与野党が場外論戦
サンドイッチの名前の発祥地とされる英国で、スターマー首相(労働党)と野党・保守党のベーデノック党首が「場外戦」を繰り広げている。 【写真で見る】与野党の「サンドイッチ論争」を伝える英国の新聞 発端は英誌スペクテーターのインタビューで、ベーデノック氏が「時間がないので私は仕事と食事を同時にする。でもサンドイッチは食べない」と答えた発言だ。さらに「サンドイッチは本物の食べ物ではない。パンが湿っていたら手を付けない」などと続けた。 パンに具材をはさむ食べ物は古くから世界中にあるが、18世紀の英国のサンドイッチ伯爵が好んで食べたために名付けられたとの説がある。このため、スターマー氏の報道官は12日、「首相は『偉大な英国名物』と考えている」と述べ、ベーデノック氏に反論した。首相が好むのはツナサンドやチーズトーストという。 業界団体・英サンドイッチ協会の幹部も英メディアに「英国では毎年35億個の市販サンドイッチが食べられている。私たちの伝統の一部だ」と述べた。 英国では頻繁にサンドイッチ論争が起きる。スナク前首相(保守党)は今年の総選挙期間中、好きな料理はサンドイッチと答えて「からかわれた」(英BBC放送)一幕があった。俳優のアンナ・マックスウェル・マーティン氏は「嫌い」と公言し、「撮影現場にあれば片付けてもらう」と述べている。【ロンドン篠田航一】