葛藤の末に“金”より“愛”を選んだ 『LOVE CATCHER Japan』成立ペアが語る“番組の裏側”
愛とお金の究極の選択を迫られる恋愛番組『LOVE CATCHER Japan』の最終話がついに配信された。この番組は、韓国の「CJ ENM」傘下の「Mnet」が制作した『ラブキャッチャー』の日本版で、「ABEMA」と吉本興業が共同で制作を行っている。 【写真】高崎凌と矢ヶ部初音の撮り下ろしカット 最終話では、参加する10人の男女の正体、そして恋の行方の“答え合わせ”が行われた。マネーキャッチャーとしての役割を全うした者、葛藤の末に愛を掴んだ者。視聴者を待っていたのは、驚くような結果の連続だった。 今回、告白が成立したペアにインタビューを実施。モデルのりょう(高崎凌)とゲームストリーマーのはつね(矢ヶ部初音)に、マレーシアでの8日間の旅で得たものについて聞いた。 ・波乱の初日。潜むマネーキャッチャーは「5人」 ーー今回、真実の愛を見つける「ラブキャッチャー」か賞金500万円を狙う「マネーキャッチャー」かを選ばなければならないと知ったとき、率直にどう思いましたか? はつね:私は元々自分がゲーマーなこともあって、純粋にゲーム性が面白そうだと思いました。現実的だし、日常ではなかなか経験できないので。 りょう:僕も純粋にその企画が面白いなとは思いました。どっちでも楽しめそうだと思ってはいたんですけど、僕はまあ……騙せないので。嘘つくと、なんでもバレちゃうタイプなんです。 ーーちなみに、参加することを周りの方に話したときのリアクションはどうでしたか? はつね:私はそもそも誰にも話してなかったんだけど、どうだった? りょう:父さんには話した。でも、(マネーかラブか)どっちで行くかは言ってなかったから「 500万もしとってきたら、うまい飯奢って!」って感じで言われた(笑)。 ーーかなり初めの段階でマネーキャッチャーが5人であることが明かされます。ラブキャッチャー、マネーキャッチャーとしての視点でこの「5人」という人数をどのように受け止めていたのか教えてください。 りょう:素直に「多すぎだろ!」って思いました。2人か3人くらいかなって思ってたんです。 「もしシーズン1で5人だったら、シーズン2(の放送)ないだろうな」って思ってたくらい(笑)。それなのに、いざ5人もマネーキャッチャーがいるってなって、ちゃんと恋愛できるのかは不安になりましたね。 はつね:私はマネーで参加したんで、「5人」っていう数字には、ある意味救われたんですよ。逆に2人とか3人とか少数派だったら重かった。「バレたらどうしよう」って、1回疑われ始めたら厳しいじゃないですか。 ーー人狼ゲームあるあるですよね。 はつね:そうなんです。みんなが恋愛ムードでも、やっぱりマネーの人はそれだけではいられないので。同じマネーの人が4人いたことで、まだ気持ち的にも楽でした。 ーー当初マネーキャッチャーだったはつねさんの視点からすると、りょうさんがマネーだったときに賞金が発生しないと思うのですが、序盤で多くの人とデートを重ねようとは思わなかったのでしょうか? はつね:私はマネーキャッチャーとして参加したんですけど、8日間はちゃんと恋愛はしようと決めてたんです。そもそも日本で恋愛をするつもりが全然なかったんですよ。この機会に、マレーシアの8日間で短い恋愛をして、恋愛の気持ちはマレーシアに置いて帰ろうと思ってたので。 そういう意味では、恋愛はする気ではいました。なので、計算してマネーキャッチャーを演じてたというよりは、「恋愛をした先に、500万で区切りをつけて帰れたらいいかな」っていう気持ちでした。 ーーそうなると、確かにりょうさんとほぼ2人でペアを組み続けていたのも納得がいきます。では、同じマネーキャッチャーとして怪しいと思っていた女子メンバーはいましたか? はつね:勘ですが……みらちゃん。ずっと怪しいと思ってました(笑)。みらちゃんから、なつきを好きになってるところが見えなくて。ずっと受け身で、なつきのことが好きなふりをしてるのが、なんとなく伝わってきたんですよ。 熱がないっていうか。波風立てずに、ずーっと行きたいタイプじゃないかと思いまして。 ーー男性視点では、同性のマネーキャッチャーは誰だと思っていましたか? りょう:結局、男子はともきだけマネーだったんですけど……。ほんとにともきのみさきちゃんへのマインドがラブすぎて、「男子の中にマネーはいない」って思い込んで生活してました。 それに、「いてほしくない」っていう気持ちも強かったんです。男子を疑ったのは、脱落投票の時ぐらい。そこはもう強制的に考えざるを得ない状況だったので。 同性のマネーキャッチャーのことは、なるべく考えないようにしてました。 ーー一方でりょうさんの場合、みさきさんと2人でのデートではつねさんの話をする回もありましたよね。あの時、「はつねちゃんはマネーだと思う」とみさきさんに言われていましたが、そこでは揺らがなかったのでしょうか? りょう:あれは、はつねちゃんがラブかマネーかを聞きたかったっていうよりも、 自分がはつねちゃんに「マネーじゃないか」と思われてることが嫌だったんです。他の人に行くとかは考えてなくて。でも視聴者の方からすると、あそこでいきなりみさきちゃんのところに行ったのは、確かにびっくりしたかもしれないですね。 ーーしかも、4人の女性に指名されていて驚きました。 りょう:純粋に旅も終わりに近かったから、1番まだ話してないみさきちゃんと話したかった気持ちはあります。実はデートを決める前に、(はつねと)「他の人とも組んでみたいね」って話をしていて。他の人も見た上で、気持ちを確認できたらと思った部分もあるかもしれないです。 ーーそれこそはつねさんは、そのデートでかいせいさんと組んでましたよね? はつね:そうですね。やっぱり、もったいないじゃないですか。せっかくマレーシアまで来たのに、お互いを知らない人がいるって。それにその時には、ある意味りょうくんのこと信用してたので。 ・いまだから言える、“秘密”がバレたときの気持ちとは? ーー旅の鍵を握るのは「秘密の部屋」の存在だと思います。実際に放送されたでの他のメンバーの映像をみて、驚いたことなどはありましたか? りょう:実は放送で秘密の部屋の内容を知って、びっくりした部分はそんなにないんですよ。もちろん指名した人以外の他のメンバーの映像だと初めて観ることになるんですけど、割と一緒に過ごしていた身としては、納得できる話ばかりというか。 逆に、あの秘密の部屋の映像は、みんなちゃんと本音で話していることがよりわかる気がしました。 はつね:それはそう。「この人がマネーだったら、こういう気持ちなんだろうな」「逆にこの人がラブだったら、ああいう気持ちなんだろうな」っていうのが見える映像だとは思ってた。本当にそのままだよね。 ーー7日目には秘密の部屋での「投票」によって、お2人は役割を明かされてしまいますが、改めてその時の心境をお伺いしたいです。 はつね:最初りょうくんって出たときに、どっちが出ても、自分自身が「もう最後ラブで行こう!」って思ってたから大丈夫だと思ってたんです。だから、笑ってごまかそうと思ったんですけど…… いろんなことがフラッシュバックしちゃって。 「りょうくんはラブで、本当にあの優しさを見せてくれたんだ」とか、「あの言葉ほんとだったんだ」とか。 改めてりょうくんが私に対して向けてくれた言葉だったり行動が、自分の罪悪感と共に押し寄せてきて「やばい、ごめん」と思いました。 ーーその次には、はつねさんのお名前が……。 はつね: もう「なんでここでバレるの!?」って感じですよね! りょう:はつねちゃんがマネーという結果を見て、びっくりしました。 でも、そのときに、別に他の人のところに行きたいとは思えなかったんです。 はつねちゃんがラブに変えてくれるように、最後まで向き合えたらなという風に思えたので、あの件が、自分のなかではつねちゃんへの気持ちが確信に変わるタイミングでした。僕らからしたら、あれはありがたかったのかもしれないです。 ーー失礼ながら、りょうさんがラブキャッチャーだとわかったうえで、はつねさんがマネーキャッチャーのままという選択肢もあったと思います。だからこそ「どうなるんだろう?」と最後まで気が抜けませんでした。 はつね:たしかに、そのままストレートにいけば500万獲得でした(笑)。でも逆にりょうくんがマネーに変えることもできますし、そういう疑いがゼロではなかったと思うんです。でもお互いに「それはないよな」って、思えるぐらいの関係値は多分8日間で作れたんじゃないかな。 ーーそれが、あのラストにつながるわけですね。お2人の正体が明らかになった7日目の夜、部屋の空気感はいかがでしたか? はつね:みんなそれぞれが、自分のことでいっぱいになってたと思います。脱落者2人がラブキャッチャーだったこともあって、その段階で、女性は全員マネーキャッチャーだったんです。 ーーすごいことになってましたね(笑)。 はつね:本当にものすごい展開ですよね。「相手に役割を変えられてしまう」可能性がある分、「自分がどうやったらこのまま成功するのか」を考えてた子はいるんじゃないかな。 ーーちなみに、最後のほかのペアの結果を見てどう思われましたか? はつね:その場では案外結果はわかんなかったよね? りょう:ね! 「カップルが成立した・しない」はわかるんですけど、コインで見せるのでどっちがラブでどっちがマネーかはわかんなかったんです。映像だとわかりにくいかもしれませんが、隣ともかなり距離があって、会話も聞こえない感じで。 でもみさきちゃん(谷岡美沙紀)の立ち去り方で、さすがにあれは(マネーだと)分かりました。大女優でしたね。 ーーみさきさんの結果は、予想通りでしたか? りょう:振り返ってみれば納得です。だけど、僕が1番びっくりなのは……ゆきのちゃん(海津雪乃)がマネーだったことです。 はつね:たしかに! ゆきのちゃんの結果は意外かも。 りょう:ラブに見えたよね、あもんに。あもん(大倉亞門)の自分の行動にかける気持ちだったり、みらちゃん(ヴァッツ美良)に対しての思いだったりとか、そういうのを映像でみて、僕はもうすでに感動してます。 ーー心理戦を交えながらも相手に向き合い続けた8日間を経て、ご自身のなかで旅に参加する前と変化を感じた点を教えてください。 りょう:色々な職業の色々な土地の人と異国で出会って、生活して、相手の考え方を知ることができて……人生の勉強になりました。そのなかでも特にはつねちゃんと、あもんとの出会いは大きいです。2人に出会えたことで、成長できたと感じてます。 はつね:少しりょうくんに似てしまうんですけど。自分の考えや価値観だけじゃなくて、人の声に耳を傾けたりとか、相手の深いところを知っていくことの大事さを感じた8日間でした。 旅の期間は、個人の電子機器は全部没収されて、ほんとに相手のことだけ考えなきゃいけない時間なんです。でも、それだけ「普段それだけ大事なものが見えてないんだろうな」って思いました。実際にそういう状況に置かれても見えてなかったものって結構多くて。だからそれはいまの自分のダメなところでもあるし、今後日本に帰っても、気をつけなきゃいけないと思っています。 りょう:真面目だ……(笑)。「携帯なくても、俺って意外と楽しめるんだ!」って思っちゃった。 ーー最後に、これから2人でやっていきたいことはありますか? はつね:共通の趣味が多いので、一緒に趣味を楽しみたいなと思います。 りょう:サウナとかキャンプとか……。実は番組からのプレゼントで、思い出のマレーシアにも行ってきました。これから色々、一緒に楽しんでいきたいです!
すなくじら