古賀若菜、2度の五輪代表争いの経験生かす「ロスは自分が絶対に」【選抜体重別柔道】
柔道の世界選手権(5月・アブダビ)の代表選考会を兼ねた全日本選抜体重別選手権は6、7日に福岡市の福岡国際センターで開催される。今夏のパリ五輪代表は不在ながら、2028年のロサンゼルス五輪代表を目指す若手、復権を狙うベテランが顔をそろえ、男女の計14階級で争う。女子48キロ級は昨年の世界選手権同級で銅メダルを獲得した22歳の古賀若菜(JR東日本)=福岡県久留米市出身=が頂点を目指す。(山田孝人) ■全日本選抜体重別選手権の日程【一覧】 新天地でのスタートを優勝で飾る決意だ。古賀は今春、山梨学院大を卒業してJR東日本に入社。社会人としての第一歩を踏み出すとともに、目標に据えるロサンゼルス五輪への重要な大会に向けて「結果を残し、世界選手権に出たい」と意気込む。 パリ五輪の選考争いでは角田夏実(SBC湘南美容クリニック)に屈した。昨年の世界選手権で銅メダルに輝くも、角田は金メダルを獲得。「悔しい結果に終わって、気持ちの切り替えが難しかった」と振り返る。 22歳ながら、五輪代表争いは2度も経験した。東京五輪では急成長の新鋭として注目された。パリに向けた角田との争いは「本当にパワフルですごい。差を感じてしまった。自分ももっとやらないと」と刺激を受けた。 4年後を見据え、持ち味でもある強い体幹を徹底的に強化する。得意の左大内刈りなどの威力も高めるのはもちろん「寝技への移行も早くしたい」との狙いがある。2月のグランドスラム・パリ大会では2位。確かな効果を実感する。 福岡・田主丸中、南筑高の1学年上の先輩で、パリの78キロ超級代表の素根輝(パーク24)=福岡県久留米市出身=の存在も糧とする。「一緒に五輪に出たい。ロスは絶対に自分が出るという気持ち」。高校時代に優勝した実績もある今大会を勝ち切り、4年後の大舞台への道を力強く進む。
西日本新聞社