ワールドワイドに活躍するトリリンガル女優・玄理。新人賞を受賞した主演映画で注目「大きな階段を上らせてくれた」
5年間、毎週日曜日に3時間生放送
玄理さんは、2017年10月から2022年12月まで毎週日曜日、J-WAVEで『ACROSS THE SKY』のパーソナリティをつとめた。 「5年間続けたのですが、毎週日曜日生放送で3時間。放送自体は9時から12時なんですけど、7時半ぐらいにスタジオに入って進行の打ち合わせをして。ここはこういう意味だからとか、ここでこういう話をして…という打ち合わせが必要なんです。番組が3時間なので進行台本が本一冊分くらいあるんですけど、それをやって朝ごはんを食べて9時から生放送が始まるという感じで。 ドラマの撮影でオフィスを使うシーンがある場合は、土日しか貸してもらえないところ(会社)がすごく多いんですよね。そうすると、どうしても生放送をやって、終わったらすぐにドラマの撮影に行くということになるので結構大変でした」 ――5年間という長い期間をやりきると達成感もあるでしょうし、自信にもなりますよね。 「そうですね。やりきったという感じがすごくありました。それと、お芝居だと脚本家さんが書いたセリフを言うのですが、ラジオでは自分の考えを自分の言葉で発するというのがどうしても怖くて。緊張もするし、次から次に話さなきゃいけないというのが未知の領域なんですよね。 でも、人間の耳は情報を処理する能力に限界があるという話を聞いて、1個の話が終わったらちょっと間をあけてゆっくりしゃべるようにしていました。しかも日曜の朝なので、ゆっくり話したほうがいいとか、勉強になったことはいっぱいありましたね。そのおかげで舞台挨拶とかも緊張しなくなりました(笑)。 あと、初めてお会いするゲストの方の場合、その方のある意味本質だったり、今日ここで言いたいことを言って帰っていただく必要がある。それを引き出す必要があるので、初対面の人と人見知りしている場合じゃないっていうのがあって、人見知りもしなくなりました。初対面の人と話すのが苦じゃなくなりましたし、得たものがいっぱいあります」 ――水中のゴミの収集とか、いろいろな活動もされていたのですね。 「はい。スキューバダイビングの資格を取りに行ったときに『水中クリーンナップ』という、水中のゴミ拾い活動もできると聞いたのがきっかけでした。 そのとき、番組自体が社会問題に目を向けはじめていた時期でもあったので、『夏だし、ずっとスタジオでやっているのではなく、みんなでスキューバダイビングをしに行こうよ。ただ潜るだけだともったいないよね』って。みんなで楽しみながらゴミを拾っていました。 本当に仲が良かったんですよ。とくにコロナ前後は会える人も限られていたので、そのラジオのチームでご飯に行ったり、そういう風にどこかに行くにしても一緒に行こうって企画にしちゃったりして、自分でもコーナーの案を出して。打ち合わせに参加して企画を考えたり、お手紙をいただくテーマを考えたり…結構能動的に参加させていただいていました。 誰でも基本的にそうだと思うんですけど、やっぱり自分の興味のあるものじゃないと心からは楽しめないじゃないですか。そういうのをよくわかってくださっていて、私がこれだったら興味を持つんじゃないかとか、何に興味があるかとか、アンテナを張って汲み取ってくださっていたなと思います。そのディレクターさんとは今も仲が良くて、ご飯に行ったりしています」 J-WAVEのパーソナリティをはじめた翌年には、連続テレビ小説『まんぷく』に出演。『ミストレス~女たちの秘密~』、『君と世界が終わる日に』、2PMのジュノさん主演映画『薔薇とチューリップ』(野口照夫監督)など話題作出演が続く。 次回はその撮影エピソードなども紹介。(津島令子) ヘアメイク:石川奈緒記 スタイリスト:KOSEI MATSUDA