【新事実】北九州中3男女殺傷 “黄色いサンダル”で逃走…男どこへ?元刑事「犯人は常識や価値観に大きなゆがみがある可能性」
北九州市のマクドナルドで中学生男女2人が刺され、15歳の女子生徒が死亡した事件。 いまだ逃走を続ける犯人について、16日、新たな情報が明らかとなりました。 【画像】逃走中の男の特徴を見る 捜査関係者によると、防犯カメラ映像の解析により、犯人は「黄色っぽいサンダルのようなもの」を履いていたことが分かったといいます。 男が逃走したとみられる方角に続いていたのは、外灯がほとんどない真っ暗な道。冬の寒空の中、男はサンダルでこの暗がりの中、逃げていったのでしょうか。 なぜ、いまだ犯人の逮捕には至らないのか。元埼玉県警捜査一課の佐々木成三氏に話を聞きました。 元埼玉県警捜査一課 佐々木成三氏: 捜査が困難を極めているということは間違いないと思います。 警察は早急に逮捕しなくてはいけないという初動の中で、防犯カメラの数が圧倒的に少ないと。また、被害者との接点がないということから、犯人につながる証拠の糸口がつかめていないと、時間を要している可能性は高いと思います。
「認知のゆがみが激しい」第2、第3の犯行の可能性も…
警察は被害者の中学生と犯人との関係について、「現時点で大きなトラブルは確認されておらず、 “通り魔的に襲われた”可能性もある」との見解を示しています。 犯罪心理に詳しい東洋大学の桐生正幸教授によると、個人的な恨みがないとするならば、「社会的な不満や個人的な事情などの発散を目的に犯行に及んだ可能性がある」といいます。 元埼玉県警捜査一課 佐々木成三氏: これまで警察の捜査において接点がないということと、今回1人ではなく2人に明確に殺意があるということから、個人に対する怨恨の可能性が低いということで、「通り魔的、無差別的犯行の可能性が高い」ということも十分考えられると思います。 僕はこの容疑者、かなり認知のゆがみは激しいと思うんです。30秒という犯行を無言で行うということ、これに関しては共感力とかそういったものが欠如しているなと。 動機というのは私たちも理解できないようなもの、例えば京アニの放火事件みたいに、場所に執着を持って凶悪事件を起こすということに関しても…、やはり動機というのは僕たちには理解できないようなものではないかと感じています。 ――今回判明した“黄色いサンダル”についてどう思いますか? 黄色いサンダルはすごく特徴があると思います。これは広く情報が集まる可能性があるなと。この容疑者は自分の計画した犯行が“卑劣な犯行である”という認識が、ことの重大さと凶悪さの認識が、実は十分にできていないのではないかと。となると、常識や価値観に大きなゆがみがあるなと感じます。 また、多分これは、「逃げる」という計画はしていないと思います。もし逃げるという計画を元々していたら「サンダル」という靴は選ばないと思うんです。 ――サンダルを履いていたことを考えると遠くから来た可能性は低い? 大胆な犯行ですよね。顔も素面で犯行を30秒行っている…、しかも靴がサンダル。これは自分がばれないような工作がいまのところ何も見受けられないんです。 これがあえて自分から離れた場所を選ぶのかというと、やはり土地勘がある人物の可能性があるのではないかと。 ――今後、第2、第3の犯行が起きる可能性は? 警察はもちろん容疑者の逮捕を早急に行うとともに、第2、第3の犯行を止めなくてはいけない。これからクリスマス、年末となっていくと人の流れも多くなっていく中で、かなり危険性を伴うということは、捜査以上に「防犯」ですね、犯罪の抑止が大事です。 また、支援がとても大事で、男子学生に対してももちろん事件解決のためには話を聞かなくてはいけない、しかし精神ケアも考えなくてはいけない。これは警察だけではなくて、カウンセラーや担当の医師と話をしながら捜査を進めなくてはいけないと。 本当に遺族も含めたケアというのは、すごく重要になってくると思います。 ――今後の捜査の進展は? まだ容疑者が分かっていない以上、警察はかなり人をかけて地取り捜査、聞き込み捜査、こういったメディアを介することで黄色いサンダルということを周知してもらって、情報が集まるということはあると思います。 多くの方がこの事件に関心を持っていただいて、警察に情報提供していただきたいなと思います。 (めざまし8 12月17日放送)
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