高倉健さんは映画人生における神 キャメラマン・木村大作、没後10年特集「若い人に観てほしい」
キャメラ越しから見た高倉健さんの俳優としてのすごさについて、木村監督は「あの人は感情で芝居をしている。無言でもすべてを表現している。後ろ姿で人生を魅せることができる。“感じる人”なんですよ」と述べていた。
「とにかく若い人に観てほしい」と高倉さんの特集上映への思いを語った木村。高倉さんが亡くなってから10年になるが「以前は健さんのことを誰かが話すのはご法度だった」と言い「でも誰かが健さんのことをしゃべらないと何も出てこないということで、『鉄道員(ぽっぽや)』あたりから(話しても)いいよという風向きになった。僕にとって黒澤明監督と高倉健さんは映画人生において神です」と語る。 木村は現在85歳。「あと5年、90歳になったらさすがにダメだと思うけれど、市川崑さんは90歳、新藤兼人さんも100歳で映画を撮った。山田洋次さんも93歳で、まだ次回作もあると聞いています。僕も負けていられない。こんな面白い世界、なんで辞めなければいけないんだ」と生涯現役を宣言すると「『なぜ、日本の映画界は木村大作に仕事をさせないんだ』と書いてくださいよ」と笑顔で訴えていた。(磯部正和)