50代「逆流性食道炎」は放っておくと食道がんのリスクも!
逆流性食道炎かどうかの診断はどのように? 逆流性食道炎だった場合の治療法は?専門の医師、関 洋介先生に教えていただきました。 50代から起こりやすい「カラダの不調」
逆流性食道炎を侮ることなかれ。長期間にわたる投薬を避けたければ、食事などの生活改善が必須!
逆流性食道炎は、放置すれば食道がんのリスクも
逆流性食道炎を放っておくとどうなるのでしょうか。 「治療をせず、逆流性食道炎の症状を抱えながらの日常は、著しく生活の質が低下します。たとえて言えば、狭心症や十二指腸潰瘍ぐらいのレベルです。食べるとすぐにおなかがいっぱいになってしまったり、食後に胸やけや胃酸がこみ上げてくる呑酸(どんさん)などの症状が現れると、毎日の楽しみが目減りしますよね。また、逆流性食道炎を長期に放置すれば、胃酸で歯がもろくなったり、食道粘膜の炎症により食道がんの発症リスクが上がってしまいます。 まずは、消化器内科に相談し、投薬で炎症を抑えることから始めましょう。また、日々の食べ物や、姿勢、肥満、ストレスフルな生活を見直し、逆流性食道炎を予防する意識が大事です」。
まずは「消化器内科」を受診。胃カメラで詳しくチェックを
「まずは消化器内科など『消化器』を標榜している科を受診してください。医師は一種の職人で、専門の科でないと逆流性食道炎を見つけられない可能性があります。 消化器内科では胃カメラで食道粘膜に炎症があるかどうかを調べます。炎症があれば、逆流性食道炎です。ただし、胸やけなどの症状があっても食道粘膜に炎症が見られないことも少なくありません。この場合、『非びらん性胃食道逆流症(NERD)』である可能性があります」。 私は大丈夫なのですが、胃カメラが苦手で受けたくないという人もいますよね。 「逆流性食道炎の診断に、胃カメラは欠かせない検査です。今の胃カメラは小型で性能が向上していますし、苦痛を感じる人には鎮静剤を使いますので安心して検査を受けることができます。食道がん、胃がん、十二指腸がんなど、ほかの病気の確認もできますので、ぜひ勇気を出して受けてください」。