七尾の被災者心和ませ 氷見・お菓子の美術館 会期後半入り
氷見市芸術文化館で開催中の「お菓子の美術館~渡辺おさむスイートアートin氷見~」(富山新聞社、北國新聞社主催)は17日、会期後半に入った。会場には能登半島地震の被災者らが訪れ、震災をしばし忘れて「夢があふれる空間」を楽しみ、心を和ませた。 七尾市から着物の愛好者らでつくる仲間7人で訪れたグループは本物そっくりの「スイーツ」でデコレーションされた作品に心ワクワクさせ、「すごくかわいい」「マカロン食べたくなる」などと声を上げた。 地震で自宅が中規模半壊となり、震災から外出を控えてきて、初めての遠出となった七尾市桧物町の春木未央子さん(47)は「お菓子がテーマの展示会は珍しい。インスタ映えする作品が身近にあって楽しい。気分転換になった」と笑顔を見せた。 孫と妻と一緒に訪れた氷見市中尾の谷畑喜久夫さん(79)は「食べなくても腹いっぱいになる」と笑みを漏らした。夫と訪れた高岡市の高田裕子さん(68)は「本当に来たいと思っていた。一つ一つの作品が素晴らしく、来て良かった」と話した。 きょうだいに勧められ、初めて氷見市芸術文化館を訪れたという氷見市布施の中村小夜子さん(76)は友人の同市柳田、髙瀨里子さん(76)と一緒に観覧を楽しみ「びっくり仰天。素晴らしい。来て良かった」と声を弾ませた。 ●振替休日の児童同伴の大人割引 20日にキャンペーン 「お菓子の美術館~渡辺おさむスイートアートin氷見~」で、20日に氷見市内の小学校運動会の振替休日キャンペーンが行われる。小学生以下の子どもと同行した大人の当日観覧料が200円引きとなる。同館は振替休日に多くの家族連れに「夢の世界」の観覧を呼び掛けている。 キャンペーンは「運動会の振替休日は『お菓子の美術館』へ行こう!」と銘打ち、小学生以下の子どもに同行した18歳以上の大人の当日観覧料が1200円から200円割り引きとなる。中学生以下の観覧料はもともと無料で、大人は1グループで何人でも割り引き対象となる。当日券の販売受け付けで自己申告すればよい。 氷見市内では18日に小学校の運動会が開かれ、20日に振替休日となる。小学生と家族に「お菓子の美術館」を楽しんでもらおうと、企画した。