ブロンズ製の「橋名板」“盗まれる前に撤去”…市が決断 売却目的で窃盗か 被害額は数百万円に
日テレNEWS
愛知県岡崎市にある神明橋(しんめいばし)で、橋の名前が書かれた板、「橋名板(きょうめいばん)」を市の職員が取り外しています。そのワケは……今年に入り、「橋名板」の窃盗事件が相次いでいるのだといいます。 岡崎市 土木建設部 高橋建一 副課長 「(今年は)72枚の橋名板が盗難にあっています。被害額は約300万円」 記者が別の橋に向かうと同じように、橋名板がなくなっていました。 記者 「こちらの昭和橋にも、橋名板がありません」 橋の欄干には傷があり、橋名板が盗まれた跡だとみられています。 市の担当者は「盗難防止のため、溶接やコーキング処理を行っている工具がないと、取り外しは難しい」と話します。 ◇ 橋名板はブロンズでできていて、市は、売却目的で盗まれた可能性があるとみています。 金属の買い取りなどを行っている愛知県豊川市の会社に話を聞くと、ブロンズに含まれている銅は近年、需要が高く、価格も上がっているといいます。 加納商店 加納達也社長 「少し前と比べると、(銅の)値段が高くなっている。3年前と比べると、倍くらいにはなっている」 岡崎市は、夜間パトロールなど盗難対策を続けてきましたが、被害は止まらず……。 ついに、“盗まれる前に撤去”する、という苦渋の決断に至りました。 地元の住民 「この(橋名)板があって初めて、ここが“神明橋”」 「神明神社があるから神明橋。町民の方は(橋名板を)見るたびに覚えていける」 橋名板が盗まれる被害は、隣の静岡県でも起きているといいます。湖西市では橋名板が盗まれ、現場には留め具だけが残されていました。静岡県内では、数百万円の被害が出ているといいます。 岡崎市は、来月末までに順次、橋名板の撤去を進めていく予定です。