未来の飯田市イメージ 学生らが活発に意見交換 市後期計画策定へ【長野県】
長野県飯田市は26日、市が策定を進める市総合計画「いいだ未来デザイン2028」後期計画に生かそうと、市内の若者を集めて声を聞く意見交換会をムトスぷらざで開いた。短大生や専門学校生、高校生ら約40人が参加。人口減少や高齢化、考え方や暮らし方など、大きな変化が伴う未来の市の姿について若者ならではの視点でイメージし、皆が幸せに暮らし続けるにはどうしたらいいかを考えた。 いいだ未来デザイン会議の委員と学生・生徒が5つのグループに分かれ、10~20年後の飯田市に必要なこと・ものは何か―などを考え、理由とともに意見を出し合った。 意見はグループごとに4つのジャンルに分類し、タイトルを付けて発表し合った。「お金がまわる街・飯田」は、地域の中で経済が循環する仕組みを目指す中で、地産地消や地域資源の活用を目指す方向。リニア開通を契機にした都市間の往来で交流人口の拡大も期待した。 「最期を迎えたいまち」は、高齢者が移り住む街を目指す。実現には第2、第3の人生を楽しめる場所として認知してもらえるようにすることが大切とし、そのためには介護や医療など各種サービスの充実が重要とした。 このほかにも「子育てしやすいまち」、「『学びたい』が叶うまち」、「“つながり”から生まれる地域」など、子育てや教育、コミュニティーなどを重視する意見が多数出ていた。 発表を見守った佐藤健市長は「二律背反ばかりではなく、バランスを取る方法でアプローチしていた。市で素案を作るが、まとめた案に対しても意見を出してほしい。(市と)一緒に走ってくれるとありがたい」と呼び掛けた。 意見は6月上旬の同会議で共有し、7月に計画素案を策定する予定という。