FA待たずメジャー志願も…ポスティング失敗の歴代選手6人
今オフ、山本由伸が12年総額3億2500万ドルの超大型契約でロサンゼルス・ドジャースへ入団。近年は、NPBで結果を残した選手がポスティングシステムを行使し、MLB入りする例も多い。一方で、メジャー挑戦の希望が叶わなかった選手も存在する。そこで今回は、ポスティング申請での移籍が出来なかった一流選手を紹介する。 【写真】もし海を渡っていれば…メジャーで観たかった歴代選手5人
菊池涼介
投打:右投右打 身長/体重:171cm/71kg 生年月日:1990年3月11日 経歴:武蔵工大二高 - 中京学院大 ドラフト:2011年ドラフト2位 不動の正二塁手として広島東洋カープを支えている菊池涼介も、ポスティングシステムによるメジャー移籍を目指した一人だ。 高校時代に目立った活躍はなく、中京学院大学に入学した菊池。大学では代名詞とも言える守備はもちろん、打撃でも非凡なスキルを発揮し、ドラフト2位で広島に入団した。 入団2年目で規定打席をクリアすると、2014年は全試合出場で打率.325をマーク。2016年からは田中広輔、丸佳浩らと上位打線を担い、同年は最多安打(181本)を獲得するなど、「つなぎの2番打者」として最高の役割を果たした。 その後も貴重な役割をこなし続け、2019年オフにメジャー挑戦を表明。しかし、打撃面での評価は厳しく、FA市場の動きが遅いという背景もありって最終的には広島残留を決断した。 近年は打撃面で苦しむシーズンもあるが、最大の魅力である二塁守備はいまだ健在。2022年はリーグ最多の32犠打を記録するなど自身の役割を全うし、2023年オフには新たに2年契約を結んだ。今後もチームを牽引し、6年ぶりリーグ優勝を目指す。
菅野智之
投打:右投右打 身長/体重:186cm/95kg 生年月日:1989年10月11日 経歴:東海大相模高 - 東海大 ドラフト:2012年ドラフト1位 日本のエースとして君臨した菅野智之も、メジャー移籍が叶わなかった選手である。 東海大相模高校から東海大学に進むと、大学では無双状態のピッチングを披露。入団拒否から1年間の浪人を経て、読売ジャイアンツに入団した。 実力通りの結果をプロの世界でも見せつけ、ルーキーイヤーに13勝を記録。その後も活躍を続け、最優秀防御率、最多勝、沢村賞など名立たる投手タイトルを受賞。日本を代表する右腕となった。 傑出した実績を引っ提げ、2020年オフにポスティングシステムを申請。メジャーの複数球団と交渉を続けていたが、希望した金額と開きがあったため、メジャー移籍を断念した。 翌年以降は本来の姿とはいえず、2023年は4勝どまり。2年連続でBクラスに沈んだチームを立て直すためには、菅野の復調が何よりも求められてくるだろう。